この記事では、「貸して」と「借して」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「貸して」とは?
相手に必要な物を頼んで渡してもらうとき「貸して」【かして】と頼みます。
使い方としては、「貸してほしい」と親しい友人や同級生に対して軽い言い方で伝えるわけです。
職場で目上の者に使うときは「貸してください」と丁寧な言い方で伝えるのがマナーになります。
「貸し」は連用形となり、そこに「て」の接続助詞が掛け合わさって一つの言葉として使うのです。
「借して」とは?
自分の物を見て、相手が使いたいと思うとき「借して」【かして】といいます。
「折り畳み傘を借して」といえば、いずれきれいに折り畳んで返すという気持ちを込めて伝えるのです。
自分に他人の力が加わり、今持っている物が一旦人の手に渡るときは「借して」が使われます。
また、相手側から親切心持って物を一時的に使ってもらいたいと思うときは「借してあげる」と伝えるわけです。
「貸して」と「借して」の違い
「貸して」と「借して」の違いを、分かりやすく解説します。
筆記用具や文房具といった物を人から渡してもらい、自分が使いたいと思う気持ちを伝えるために使うのが「貸して」です。
相手からこちら側にお願いするとき使う言葉ですが、同年代や年下、家族といった親しい人へ使います。
目上の人に対しては「貸してもらえますか」と丁重な敬語にして使います。
もう一方の「借して」は相手が自分の持ち物を一時的に使ってみたいと思う気持ちを伝えるとき使う言葉です。
反対に、「借してもいい」と相手が少しの間だけ物を渡して、使ってもいいと伝える場合もあります。
「貸して」の例文
・『後輩が持っている鞄が素敵だったので、2週間貸してもらった』
・『疲れて思うように歩けないので、友人に自転車を貸してもらった』
「借して」の例文
・『知人が腕時計に興味を示すので、一週間ほど借した』
・『先輩がお気に入りの帽子を借してくれるよう電話してきた』
まとめ
読み方は同じですが、どちら側が要求してきたか目を向けてみれば、言葉を状況によってうまく使いこなせるようになるでしょう。