この記事では、「絶対分布図」と「相対分布図」の違いを分かりやすく説明していきます。
「絶対分布図」とは?
「絶対分布図」とは何らかの数値として確定している数字を分布として地図上に表したものです。
例えば都道府県ごとの人口を表示した日本地図や、各国のGDPを表示した世界地図などが絶対分布図になります。
人口やGDPを例に挙げましたが、これ以外に何らかのデータとして数値が確定しているものの数字が絶対値です。
その地域で何かがそれだけの数あるということを示しているので、地域の広さやその絶対値に対して人口の多さはどうかなどは関係なく、ただ絶対値を分布にしたものになります。
「相対分布図」とは?
「相対分布図」とはなんらかの相対的な数字を地図上に表したものです。
絶対分布図の例と合わせると、都道府県ごとの土地面積あたりの人口を表示した日本地図や、各国の一人あたりのGDPを表示した世界地図などが相対分布図の例になります。
相対分布図に表示する数値は基準となる数値が絶対的なものではなく、土地面積あたりや人口に対してなど基準が変わるものとの比率や割合や密度などの相対的な数値です。
そのため人が多かったり面積が広いから数値的に有利とはなりにくいのが特徴です。
「絶対分布図」と「相対分布図」の違い
「絶対分布図」と「相対分布図」の違いを、分かりやすく解説します。
土地の広さを考慮しない人口などの絶対値を分布にしたものが「絶対分布図」で、土地の広さに対しての人口などの相対値を分布にしたものが「相対分布図」です。
「絶対分布図」では各地域の広さや人口など何らかの数値を増やす要因が大きいと絶対値も増えてしまいますが、「相対分布図」では割合や密度の表示になるので広さや人口など分母による件数の増加に左右されなくなります。
まとめ
基準となる数値がない絶対的な数値を分布にしたものが「絶対分布図」で、人口を増やす原因となる土地面積のような基準となる数値に対しての割合などの相対的な数値を分布にしたものが「相対分布図」です。
絶対分布図も分布としては重要ですが、地域としての規模が増えるとどうしても数値も増えてしまい、数値が高いのは地域性なのか土地や人口が多いせいなのかがわからなくなるので、そういう場合には相対分布図が必要になります。