「直る」と「治る」はどのような基準で使い分ければいいのでしょうか。
この記事では、「直る」と「治る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「直る」とは?
「直る」とは、「悪い状態から元のよい状態に戻ること」を意味する言葉です。
壊れたものを修理して再び使えるようにしたり不調だったコンピューターの調子が戻って元と同じように使えるようになったりなど、悪い状態にあるものが元通りの良い状態を取り戻すことを指します。
悪い状態から良い状態への変化に対してのみ用いられる言葉で、良好に変化したものが元の悪い状態に戻ってしまう場合は使いません。
「治る」とは?
「治る」とは、「生物が健康な状態を取り戻すこと」を意味する言葉です。
怪我や病気が癒えて回復することを表します。
外科的治療や投薬など外部からの干渉による変化も含みますが、基本的には生物が生まれながらに持っている治癒能力によって良い状態を取り戻すさまを表す時に使う言葉です。
「直る」と「治る」の違い
「直る」と「治る」の違いを、分かりやすく解説します。
「直る」と「治る」の違いは「生命」です。
どちらも悪い状態から元の良い状態を取り戻す変化を表す言葉ですが「直る」は施設や道具、人の機嫌など生命のないものに対してのみ使う表現なのに対し「治る」は人間など生命のあるものが不健康な悪い状態から健康な良い状態に戻る場合にのみ使います。
歩行や発声など身体の中でも特定の機能が戻ったことだけを強調する場合は「直る」も使えますが、本来あるべき健康な元の姿に近づいたという意味では「治る」の方が適ふさわしい表現です。
「直る」の例文
・『部品があればすぐに直る』
・『ひどい壊れ方なので直るまでには相当時間がかかりそうだ』
「治る」の例文
・『風邪が治るまで安静にしておく』
・『治る見込みのない不治の病になってしまった』
まとめ
「直る」と「治る」は生物か無生物かの違いで区別されます。
明確な基準なので覚えておきましょう。
