この記事では、「収集がつかない」と「収拾がつかない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「収集がつかない」とは?
元々は「収拾がつかない」【しゅうしゅうがつかない】と書くべきところを間違って使ったのが「収集がつかない」です。
この言葉は一般的に使われていない言葉であり、間違った使い方になります。
ただ、意味としては混乱した状況をうまく収められず、困る様子を表す言葉として使われているのです。
間違って使う人がいるのも、「しゅうしゅう」を漢字に変換したとき「収集」と出るところが、間違って「収集がつかない」と使ってしまう理由でもあります。
「収拾がつかない」とは?
問題が起きたとき人々が混乱して取り乱すので、冷静になるよう伝えて落ち着かせられない状況を「収拾がつかない」【しゅうしゅうがつかない】といいます。
かなり動揺する気持ちになるほど大問題が起きたとき、冷静にならない状況に陥って困る人が頭を抱えて悩むのです。
元々は自らが混乱を収めて状況を改善させるといった意味がある収拾と、落ち着かせて元通りにする意味合いの「つく」を「ない」にして否定しては使う言葉になります。
「収集がつかない」と「収拾がつかない」の違い
「収集がつかない」と「収拾がつかない」の違いを、分かりやすく解説します。
大事になってしまった問題を元のように収めたいのに、うまく改善できない状態を「収拾がつかない」といいます。
もう一方の「収集がつかない」も同じ意味で使いますが、この言葉は間違った使い方です。
ビジネスではそれこそ「収拾がつかない事態」に陥る可能性がありますので、使い方に気をつけた方がいいでしょう。
「収集がつかない」の例文
・『床に散乱した糸くずの収集がつかないので諦めた』
・『会議で様々な意見が出て対立し、収集がつかなかった』
「収拾がつかない」の例文
・『大地震に襲われた人々が酷く動揺して収拾がつかない』
・『激しい親子喧嘩は仲裁できず、朝まで収拾がつかなかった』
まとめ
「しゅうしゅう」を漢字にして使いますが、「収集」は「収拾」の間違った使い方です。
どう使うか自分なりに学び、うまく状況の大変さを伝えてみましょう。