この記事では、「加齢臭」と「おやじ臭」の違いを分かりやすく説明していきます。
「加齢臭」とは?
皮脂の酸化によって生成される「2-ノネナール」という皮膚ガスが原因で、「古い畳」や「古本」のようなにおいがします。
2-ノネナールは、皮脂に含まれる「パルミトレイン酸」という脂肪酸が「過酸化脂質」という強力な酸化剤によって酸化されると生成します。
過酸化脂質は、太陽の光に含まれる紫外線や体内で生成される活性酸素によって作られます。
「おやじ臭」とは?
汗に含まれる「乳酸」を皮膚の常在菌が分解して発生する「ジアセチル」という皮膚ガスと、ほかの皮脂由来皮膚ガスの混合臭が原因で、「ヨーグルト」や「チーズ」のような臭いがするようです。
ジアセチルは、激しい運動をしたときなど、酸素の供給が不十分な場合に体内で生成される乳酸が汗に混じって皮膚表面にあらわれ、常在菌によって分解されると生成します。
また、ジアセチルとほかの皮脂由来皮膚ガスの混合臭は、30代から40代の中年男性に多く、歩いたり走ったりすると、うなじや背中から発生したおやじ臭が発生します。
「加齢臭」と「おやじ臭」の違い
「加齢臭」と「おやじ臭」の違いを、分かりやすく解説します。
「加齢臭」と「おやじ臭」は、どちらも中高年に特有の体臭を指す言葉ですが、ニュアンスが異なります。
「加齢臭」は、加齢とともに皮脂中に脂肪酸が増え、ノネナールという物質ができることで発生する臭いと言えます。
男女差はなく、40代から始まり50代以降に本格的に発生すると言われています。
その一方で、「おやじ臭」は、主に中年男性に対する語で、加齢臭だけでなく、タバコや酒、食べ物などの生活習慣による臭いも含まれます。
若い女性や子供などに不快感を与えることが多いと考えられます。
「加齢臭」の例文
・『父の加齢臭が気になってしょうがない』
・『気になる加齢臭はサプリを飲んで改善することも可能だ』
「おやじ臭」の例文
・『おやじ臭いと言われたので、専用の石鹸を使うことにした』
・『おやじ臭は、努力で改善できる問題だ』
まとめ
「加齢臭」と「おやじ臭」は、どちらも中年以降の男女にみられる特有の体臭の俗称ですが、原因や発生する年齢に違いがあります。
それぞれの言葉を正しく使い分けるように注意しましょう。