「積算」と「見積」の違いとは?分かりやすく解釈

「積算」と「見積」の違いとは?違い

「積算」「見積」はどちらも「積」という漢字を含む言葉ですが、言葉の意味にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「積算」「見積」の違いを解説します。

「積算」とは?

「積算」とは、「設計図や仕様書などの資料をもとに工事に必要なコストを項目ごとに事前予測して積み上げ全体にかかる費用を算出すること」を意味する言葉です。


「積算」の使い方

一般的には出てくる数字を次々と積み重ねていく計算方法を指しますが、建設業界では積み上げて算出する工事の総費用予測のを指す言葉です。

建設工事では設計図や仕様書があれば必要な資材や人員が分かります。

事前に予測される項目ごとの費用を積み上げていき最終的な工事原価を計算することを「積算」といいます。


「見積」とは?

「見積」とは、「諸経費や利益なども含めて最終的に顧客が支払う金額を計算すること」を意味する言葉です。

「見積」の使い方

一般的には支払金額がいくらになるのか事前情報から計算することを指しますが、建設業界では最終的に顧客と締結する契約金額を算出することを「見積」と呼んでいます。

「積算」と「見積」の違い

「積算」「見積」の違いは「金額の意味合い」です。

「積算」で計算対象になるのは資材費や人件費などで算出される金額は工事原価に当たるのに対し「見積」は資材費や人件費だけでなく工事に伴って発生する会社の経費や現場の経費、会社が受け取る利益も含まれ計算結果として導き出されるのは顧客が最終的に負担する金額です。

「積算」は工事原価を知る計算で「見積」は顧客の支払金額を知る計算、という違いで区別されます。

「積算」の例文

・『積算すると工事原価は500億円を超えてしまう』
・『積算の基礎が不明瞭だ』

「見積」の例文

・『3社から見積を取る』
・『見積は予想を超える金額だった』

まとめ

「積算」「見積」は似たような意味ですが正確な意味合いは大きく異なります。

建設業界では当たり前に使われている言葉なので正しい意味を覚えておきましょう。

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