「発酵」と「醗酵」の違いとは?分かりやすく解釈

「発酵」と「醗酵」の違いとは?違い

この記事では、「発酵」「醗酵」の違いを分かりやすく説明していきます。

「発酵(はっこう)」とは?

「発酵」とは、主に微生物の働きによって有機物が分解され、特定の物質が生成される現象のことです。

「発酵」によって生成される副産物によって、「乳酸発酵」「アルコール発酵」「メタン発酵」と呼び分けされています。

そして、この「発酵」の作用を利用して加工した食品が「発酵食品」となります。

冷蔵庫がまだなかった時代、腐敗のしにくい長期間貯蔵可能な保存食として「発酵食品」は用いられていました。

また、食品の持つ風味や硬さを改良する目的でも作られていたようです。

日本の伝統食品である醤油、味噌、漬物、納豆などは全てこの「発酵食品」に当たります。

その他、代表的な「発酵食品」にはお酒やヨーグルト、チーズ、ピクルス、キムチなどがあります。

ちなみに、発酵技術は何と有史以前より存在していたと考えられているのです。

考古学上で最も古い発酵食品とされているのは、約8000年前の欧州コーカサス地方のワインであるとされています。


「発酵」の使い方

「発酵」は名詞としてや、「発酵する」のように動詞として使われています。


「醗酵(はっこう)」とは?

「醗酵」は先述した「発酵」と同じ意味を含める言葉であり、「発酵」とは漢字の表記が違うだけです。

「醗」には「かもす(麹を発酵させて、醤油や酒などを作る、醸造する、ある状態や雰囲気などを生み出す)」という意味が含まれており、「発」に書き換えられることもあります。

「醗酵」の使い方

「醗酵」は名詞としてや、「醗酵する」のように動詞として使われています。

「発酵」と「醗酵」の違い

結論から述べると、「発酵」「醗酵」は漢字の表記が違うだけで、指し示す意味は全く同じです。

ただし、一般的には「発酵」が用いられることがほとんどであり、「醗酵」が用いられるケースは非常に稀と言えます。

まとめ

「発酵」「醗酵」は同義語の関係に当たるということでした。

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