この記事では、「諸々」と「多種」の違いを分かりやすく説明していきます。
「諸々」とは?
「諸々」とは数の多いものを漠然と曖昧に指す言葉です。
諸が多いことを指す言葉であり、それが繰り返されることで意味を強調しています。
そのため様々なことや数が多いことを指す言葉ではありますが、具体的にこれぐらいの種類や数がありますよというようなものではありません。
具体的な数はともかく種類や事情が色々あるということを漠然と表現するために使われる言葉です。
「多種」とは?
「多種」とは種類が多いことや、その数多い種類を指す言葉です。
数が多いことを指す点では諸々と同じですが、種類の数が多いという場合にだけ使われ、数の多さを漠然と指すというような意味合いがありません。
そのため数えれば具体的にいくつの種類があると断言できるような場面でも使えますし、数は断定できないけれどとりあえず多いという曖昧な場面でも使えます。
「諸々」と「多種」の違い
「諸々」と「多種」の違いを、分かりやすく解説します。
数が多いものを漠然と表現するのが「諸々」で、種類が多いものを指すのが「多種」です。
「諸々」は漠然としている意味合いがあるので、曖昧にしたままとりあえず数が多いという場合に使います。
それに対し「多種」は漠然としているような意味合いを持っていないので、多さを断言できる場合にも使えますし、文脈次第で逆に曖昧な場合にも使えます。
「諸々」の例文
・『諸々の事情があって遅れます』
・『今までお世話になった諸々の恩は決して忘れません』
「多種」の例文
・『一口にパソコンと言っても多種あります』
・『猫の種類は多種あれどこの特徴を持つのはこの猫だけです』
まとめ
「諸々」は数が多いことを指しますが漠然と指しているという意味合いがあり、「多種」は漠然と指す意味合いはありませんが数が多いのは種類だけという制限があるというのが違います。
何の数が多いのかを問わず曖昧に使えるので「諸々」の方が使いやすいですがはっきりと数が多いと言う表現はできないので、種類を指して数がはっきりしているなら「多種」を使うべきでしょう。