この記事では、「フグ刺し」と「てっさ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「フグ刺し」とは?
フグ刺しとは、フグの刺身のことをいいます。
フグは高級魚として知られていますが、テトロドトキシンという毒を含んでいるため取り扱いが難しい魚です。
日本では専門の資格を持つ人しか、フグの処理を行うことはできません。
フグ刺しはフグの刺身ですが、下が透けて見える程薄く切るのが一般的です。
フグの身は弾力があるので、厚く切ってしまうと噛み切ることが難しいからです。
フグの身を切る際には、専用のフグ引き包丁を使用します。
「てっさ」とは?
てっさとはフグの刺身のことで、フグ刺しと同じ食べ物を指しています。
フグは関西で「てっぽう」と呼ばれており、刺身のことは「てっぽう刺し」というようになりました。
「てっぽう刺し」を短縮した呼び方なのが「てっさ」です。
なぜ、関西でフグが「てっぽう」と呼ばれるようになったのかというと、日本ではフグを食べることを禁止されていた時代があったからです。
豊臣秀吉の時代にフグの毒にあたって亡くなった武士が出たため禁止されるようになりました。
しかし、庶民の間ではフグを食べ続けていて、それを隠すために「てっぽう」と呼ぶようになったのです。
「てっぽう」はフグの隠語です。
フグの毒にあたって死ぬことを鉄砲の玉にあたって死ぬことに引っかけています。
「フグ刺し」と「てっさ」の違い
フグ刺しもてっさもフグの刺身のことを指しているので、違いはありません。
てっさという呼び名は「てっぽう刺し」から来ており、フグを食べることを禁止されていた時代の名残といえます。
地域によっても呼び方には違いがあり、てっさは大阪を中心とする関西で使われることが多い呼び名です。
フグ刺しもてっさも広く使われている言葉なので、どちらを使っても大丈夫です。
まとめ
フグ刺しもてっさもフグの刺身のことを表しているので、違いはありません。