小さい頃にやった、セルロイドの下敷きをこすると、髪の毛がそれに引っ張られるような現象は静電気の力、つまり「静電気力」のためにおきます。
それでは、この「静電気力」とはどういう意味でしょうか。
また、「クーロン力」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「クーロン力」と「静電気力」の違いを分かりやすく説明していきます。
「クーロン力」とは?
「クーロン力」とは、電荷を持っているもの同士の間に働く力のことで、フランスの物理学者のシャルル・ド・クーロンに因んで付けられた名称です。
そして、その力の大きさはクーロンという単位で表され、電荷量と距離によって計算することができます。
この計算方法を「クーロンの法則」と言います。
「静電気力」とは?
「静電気力」とは、前述の「クーロン力」と同様に帯電している物体の間に働く力のことを表すものです。
そもそも、物体は中性の状態から電子を奪われることによってプラス(正)に帯電し、逆に電子を奪った方はマイナス(負)に帯電します。
この状態で、プラスとマイナスの帯電物質の間には引力が働きます。
また、接触すると電子がプラス側に移動するという放電現象が起こりますが、このときにビリッとした衝撃を感じます。
「クーロン力」と「静電気力」の違い
「クーロン力」と「静電気力」の違いを、分かりやすく解説します。
ここまで詳しく解説してきたように、この2つの言葉の表すものは同じものです。
つまり、帯電している物体同士の間に働く力のことを示す言葉です。
同じ力なのですが、この力を発見した人の名前で読んだものが「クーロン力」で、その力の最も一般的な表現で呼んだのが「静電気力」ということになります。
したがって、どちらを使っても全く問題ありませんが、科学や物理の話題の中ででてくる場合には「クーロン力」を、日常会話の中で出てくる場合には「静電気力」を使うのが一般的でしょう。
まとめ
この記事では、「クーロン力」と「静電気力」の違いを、解説してきました。
この2つは同じ意味ですが、重要なのは、その現象が「クーロンの法則」に示したような大きさで現れるということです。
つまり、静電気を帯びたようなものであっても距離が離れていればお互いに影響を及ぼすことはないということです。