ブルターニュ地方の名物料理の違いとは?
この記事では、「スープドポアソン」と「ブイヤベース」の違いを分かりやすく説明していきます。
「スープドポアソン」とは?
フランス・マルセイユは「ブイヤベース」が名物料理。
しかしマルセイユのあるブルターニュ地方やスペインとの国境があるバスク地方の名物料理として知られるのが、もう一つの魚介スープ「スープドポアソン」になります。
魚介類と香味野菜を炒めて煮込み、出来上がったスープをミキサーにかけて裏漉ししたものです。
実際に現地で食べる時には大量のクルトンとマヨネーズ、シュレッドチーズを入れるため、観光ガイド等で見るものとは味も見た目も大きく違うと言っていいでしょう。
「ブイヤベース」とは?
マルセイユで定められたブイヤベース憲章では地中海の岩礁で獲れた魚以外を使ったものは「ブイヤベース」として認められません。
また貝、タコ、イカ等々の使用も禁じられています。
同憲章に沿って考えた場合、日本で提供されるものは全て「ブイヤベース風」になると言っていいでしょう。
もっとも地中海に面した地域の家庭料理であるため、実際には憲章は有形無形です。
バゲットとルイユが添えられるのが基本でもあります。
「スープドポアソン」と「ブイヤベース」の違い
「スープドポアソン」と「ブイヤベース」の違いを、分かりやすく解説します。
「スープドポアソン」はスープに入っている具材やアラ、野菜などはミキサーにかけたうえで裏漉しするため具が入っていません。
さらにミキシングして裏漉しする分濃縮されスープはとろみが多いポタージュ状に、なります。
一方の「ブイヤベース」は具材がタップリあるのが特徴。
ただしフランスでは具材は別皿に移してしまいます。
先にスープを楽しんだ後に具を楽しむスタイルだと言っていいでしょう。
また食べる際には前者はクルトン、マヨネーズ、シュレッドチーズが添えられるのが一般的。
それを全てスープに入れて食べるため、まさに食べるスープの様相を呈します。
後者はバゲットとサフランの色が鮮やかなルイユソースが添えられるのがデフォルト。
スープにルイユを塗ったバゲットを浮かべて味わった後に具を楽しむのが本来の食べ方です。
まとめ
「スープドポアソン」は出来上がったスープをミキシングして裏漉しするために具材のないスープになります。
食べる時にはクルトン、マヨネーズ、シュレッドチーズをスープに入れるため、具がないと言っても食べ応えがあるのは間違いないでしょう。
「ブイヤベース」は具がありますが、本場では具を別皿に移しスープを先に楽しむのが一般的。
そこにルイユソースを塗ったバゲットを浮かべて食べ進め、最後に具を楽しみます。
さらにはブイヤベース憲章があり、明確な定義がされているのも「スープドポアソン」とは大きく違う点だと言えるでしょう。