この記事では、「虎の威を借る」と「権威を笠に着る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「虎の威を借る」とは?
虎の威を借るとは、自分に力があるわけではないのに他人の権威や権力に頼って威張ることをいいます。
虎の威を借りる狐ということわざもあります。
中国の戦後策という書物にある話が由来となっています。
狐が虎を従えて歩いていたところ、周りの動物達が逃げ出したという話です。
虎は動物達は狐が怖いのだろうと思いますが、実際は虎を恐れて動物達は逃げ出したのです。
「権威を笠に着る」とは?
権威を笠に着るとは、権威がある者にたのんで威張ることをいいます。
権力を持っている人や組織の力をひけらかして、他人に対して横柄な態度を取ったりすることです。
笠に着るは慣用句で、それだけで権威がある者を頼りにして大きな態度をとるという意味があります。
笠に着るの由来は、陣笠をかぶっていた足軽が大名家に仕えていることをいいことに、町人などに狼藉を働いたからといわれています。
「虎の威を借る」と「権威を笠に着る」の違い
虎の威を借るも権威を笠に着るも、自分には力がないのに力を持っている人に頼って威張ることをいいます。
そのため意味に大きな違いはありません。
虎の威を借るも権威を笠に着るも同じ意味で使われています。
「虎の威を借る」の例文
・『部長に気に入られているからといって横柄な態度をとる田中さんはまるで虎の威を借る狐だ』
・『あなたには虎の威を借るような人にはなってほしくない』
「権威を笠に着る」の例文
・『社長である父親の権威を笠に着て彼は会社でやりたい放題だ』
・『彼女は優しい人だったのにセレブと結婚してからは権威を笠に着るように人を見下すような態度をとっている』
まとめ
虎の威を借ると権威を笠に着るは、どちらも自分には力がないのに権威がある人にたよって威張ることを表しています。
そのため意味に大きな違いはありません。