「併せて」と「合わせて」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「併せて」と「合わせて」の違い生活・教育

この記事では、「併せて」「合わせて」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

同じ読み方であっても、明確な違いが存在する言葉です。

しかしながら、日本語というのは難しいもので、中々違いや意味などを把握している人は少ないでしょう。

この記事においては、この2つの明確な違いや使い方などの詳細を書いていきます。

「併せて」と「合わせて」の違い

最初に「併せて」(あわせて)と「合わせて」(あわせて)の違いをご説明致します。

「併せて」とは、時を同じくしてということです。

もっと簡単に書きますと、同時になります。

基本的に「併せて」は接続詞として使われるのです。

「合わせて」の場合は、対象になるものが2つ以上あり、それらを1つにすることや、動作、時間、コーディネイトなどにも用いられます。


「併せて」と「合わせて」の使い方の違い

次に「併せて」「合わせて」の使い方の違いを解説していきます。

「併せて」を使うときは、同時に生じる事柄を表現する時に使います。

「合わせて」を使いたいときは、複数のものを1つにすることや、動作や力などを表現したいときに使うことが可能です。

それぞれの使い方を解説します。

前者の使い方
「地震と津波が同時に発生してしまったので、これに併せて被害は甚大だ」
「敵部隊の撃滅と戦果確認を併せて行うようにとのことだ」
後者の使い方
「ジャケットにジーパンを合わせてみた」(コーディネイト)
「皆で力を合わせて仕事している」(力を合わせている)
「シンクロナイズドスイミングは、動作が合わせてあるのは凄いと思う」(動作)


「併せて」と「合わせて」の英語表記の違い

続いて「併せて」「合わせて」の英語表記の違いを取り上げていきましょう。

「併せて」を英語にしますと、“together”になります。

そして、「合わせて」の場合、“In addition”です。

それぞれの例文を書きます。

前者の例文
“Sprinkle the chicken cutlet with sauce and tartar sauce to make it even more delicious. ”(チキンカツにはソースとタルタルソースも併せてかけると更に美味しくなる)
文法的に、“Sprinkle”を使用しました。

“Sending and receiving are done together”(送信と受信は併せて行われる)
後者の例文
“The clock is about 15 minutes ahead, so I’m in the process of adjusting to the correct time. ”(時計が15分ほど進んでいるので、正確な時間に合わせている最中だ)
文法的に、“adjusting”を使用しております。

“I bought a tie to match my suit”(スーツに合わせてネクタイを購入した)
ここでは“match”を使いました。

「併せて」の意味

ここでは「併せて」(あわせて)の意味をご説明致します。

「併せて」とは、一緒に~同時に~という表現するときに使います。

「併せて」の使い方

続いて、「併せて」の使い方を解説していきます。

「併せて」を使うときは、対象になるものなどが、同時に●●してくださいというときに使います。

使い方を書いていきます。

「ブレーカーが上がってしまい、パソコンとスマホの電源が併せて落ちてしまった」
「通知表と健康表も併せて配布します」

「併せて」を使った例文

次の項目においては、「併せて」を使った例文を書いていきます。

・『売り上げ表と営業表も併せて確認する必要がある』
・『戦艦と巡洋艦が併せて港を出港した』
・『ビジネスモデルと利益の見込みを併せて確認したいです』
・『見積書と今回の商品の納品書をお送りしましたので、併せてご確認のほどをよろしくお願いいたします』
・『機銃を発射したと同時に弾も併せて給弾されるシステムを要望します』

「併せて」の類語

「併せて」の類語を取り上げます。

「併せて」の類語としては、「一緒に」(いっしょ)や、「同時的」(どうじてき)になります。

意味は、一つになっている状態や、同じく発生したことです。

「併せて」の対義語

続いて「併せて」の対義語を解説します。

「併せて」の対義語は、調べても見当たりませんでした。

しかしながら、考えてみると、「別々に」「散発的」となります。

意味は、まとまりがなく、不定期に繰り返されることを表現しています。

「合わせて」の意味

ここでは「合わせて」(あわせて)の意味をご説明致します。

「合わせて」の場合は、基本的に対象になるものが複数あり、まとまりがない状態では支障をきたす場合に、1つにまとめることです。

また、力や動作、ファッションであればコーディネイトする表現にも用いられます。

「合わせて」の使い方

続きましては、「合わせて」の使い方を取り上げます。

「合わせて」を使うときは、2つ以上のものを1つにするときや、動作などを合わせることを表現したいときに使っていきます。

使い方の詳細を書いていきます。

「パズルのピースを合わせていこう」
「2人で力を合わせていけば、何とかなるさ」

「合わせて」を使った例文

この項目では「合わせて」を使った例文を書きます。

・『ネクタイも合わせてみたいと思っていた』
・『別な支店の売り上げを合わせてみても、ライバル社に及ばない』
・『彼のスケジュールに合わせてみる』
・『散り散りになった戦力を合わせてみると、相当数になった』
・『メガネに合わせる洋服を選んでいる最中だ』

「合わせて」の類語

「合わせて」の類語を説明します。

「合わせて」の類語は、「組み合わせる」「合成」(ごうせい)、「交ぜる」です。

意味として、きちんとした形にするために、組み合わせてみることになります。

「合わせて」の対義語

最後の項目では「合わせて」の対義語を取り上げてみましょう。

「合わせて」の対義語は、「離す」(はなす)や「分ける」になります。

意味は、一緒にあったものや人などを、散り散りにすることや、物などを分配することです。

まとめ

まとめとして、「併せて」の場合は、接続詞として使えます。

意味の方は、一緒に~、同時に~となります。

そして、「合わせて」の場合は、複数あるものを、ひとまとめにすることです。

また、力や動作、ファッションに関しての表現にも使える言葉になります。