「曖昧」と「うやむや」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「曖昧」と「うやむや」の違い生活・教育

この記事では、「曖昧」「うやむや」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「曖昧」と「うやむや」の違い

「曖昧」には、2つの意味があります。

1つめは、態度や物事が明確でないさま、確実でないさまです。

もう一つは、はっきりしないで不可解で疑いたくなることです。

「うやむや」にも、2つの意味があります。

1つめは、物事が「こうである」と断定できないさま、確かでないさまです。

もう一つは、ああかもしれない、こうかもしれないと考えて、心の中がさっぱりしないことです。

どちらの言葉にも、物事を断定できないさま、確かでないさまという意味があり、この意味は共通しています。

友達に食事に誘われたときのことで考えてみます。

本当は友達と一緒に食事に行きたくないのですが、はっきりと断ることができません。

そのため、一緒に食事ができるとも、食事はできないともいいませんでした。

これは、友達の誘いを受ける・受けないがはっきりしていないということができます。

このようなさまを、どちらの言葉も意味しています。

2つの言葉はそれぞれこの意味以外の意味も持っており、その点に違いがあります。


「曖昧」と「うやむや」の使い方の違い

物事が確かでないさまという意味で、どちらの言葉も使用することができます。

態度については「うやむや」は使用せず、「曖昧」を使用することが多いです。


「曖昧」と「うやむや」の英語表記の違い

「曖昧」は英語で、はっきりしない意味では“unclear”“vague”と表現をし、疑わしい、いかがわしい意味では“unreliable”と表現をします。

「うやむや」は英語で“unanswered”“undecided”と表現をします。

「曖昧」の意味

「曖昧」には、2つの意味があります。

1つめは、態度や物事が確実でないさま、断定できないさま、はっきりしないさまです。

食品には賞味期限が記載されており、化粧品には使用期限が記載されていますが、洗剤には使用期限が記載されていません。

賞味期限や使用期限が過ぎてしまったものを、食べたり使用したりすると、何らかの害を受ける可能性があるので、捨ててしまいやすいです。

しかし、洗剤のように使用期限がないものは、いつ捨てたらいいのかわかりません。

これは、いつ捨てるのかという態度がはっきりしていないということができます。

漢字の「三」とカタカナの「ミ」は、形が似ています。

「ミ」は3つの横線がやや斜めになっていますが、水平なのか斜めになっているのかがはっきりしないと、「三」と書いたのか「ミ」と書いたのかわかりません。

これは書いた文字が「曖昧」といえます。

小学校の低学年では、このようなことが珍しくありません。

もう一つの意味は、不可解で疑いたくなるさま、本当かどうか信用できないさまです。

「曖昧」の使い方

2つの意味がありますが、1つめの意味で使われることが多いです。

態度や物事がどうなのかわからない、はっきりしないという意味で使用をします。

態度や物事が明確でないのは、明確にしたくないためにそうしている場合もあれば、そうしたくてもできない場合もあります。

この言葉は、どちらの態度にも使用できます。

たとえば、友人から食事の誘いを受けたとき、本当は断りたいけれど、断ると友人に申し訳なくてはっきり答えられない場合は、意図としてそうしています。

「曖昧」を使った例文

・『曖昧なことが許せない』
・『基準が曖昧だと、どのような行動をしたらいいのかわからない』
・『記憶が曖昧』
・『衣服でラインを曖昧にして体型をカバーする』
・『いつも曖昧な態度をとられてしまう』

「曖昧」の類語

「うやむや」「あやふや」が類語です。

どれも意味は同じですが、「あやふや」は本人がはっきりさせられずにいる意味が含まれています。

「曖昧」の対義語

「はっきり」が対義語です。

「うやむや」の意味

「うやむや」には、2つの意味があります。

1つめは、物事を断定できないさま、はっきりしないさまです。

イベント開催のことで考えてみます。

1か月後にイベントが開催される予定があります。

しかし、いろいろな事情があり、本当に開催できるのかわかりません。

開催する方向ですが、周囲からは「開催できないのではないか」という声が出ています。

イベントの主催者は、「開催します」とも「開催は中止です」ともはっきり言っていません。

これでは、イベントが開催されるのか、中止されるのかわかりません。

この場合は、イベントが物事で、それについて開催なのか、中止なのか、態度をはっきりとっていないということができます。

今度は、電車内のアナウンスのことで考えてみます。

電車に乗っていると、乗り換えや遅延などの案内が流れることがあります。

しかし、電車の走行音や周囲の人の会話などによってアナウンスの声が聞こえにくかったり、アナウンスをしている人が口ごもっていたりしていると、何を言っているのかわかりません。

結局、何をいっていたのかわからないままになります。

もう一つの意味は、あれこれと考えて心の中がすっきりしないことです。

「うやむや」の使い方

2つの意味がありますが、1つめの意味で使われることが多いです。

明確にしたくないためにそうしている場合もあれば、本人自身がはっきりさせられずにいる場合もあります。

どちらの場合でも使用可能な言葉です。

何か隠したいことがある場合などは、明確にしないことがあります。

そして、物事がわからないままになってしまうのです。

「うやむや」を使った例文

・『自分の気持ちをうやむやにしないで』
・『事件はうやむやにされてしまった』
・『かかわりがあった人物が辞任をして、問題はうやむやなままだ』
・『うやむやなままでいいんですか』
・『忙しくてうやむやになってしまった』

「うやむや」の類語

「曖昧」「あやふや」が類語です。

「うやむや」の対義語

「はっきり」が対義語です。

まとめ

2つの言葉は共通する意味を持っており、同じように使用することが可能です。

物事については、同じように使うことが可能です。

しかし、どちらの言葉も2つの意味を持っており、もう一つの意味の部分が違います。