「借りる」と「預かる」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「借りる」と「預かる」の違い生活・教育

この記事では、「借りる」「預かる」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「借りる」と「預かる」の違い

「借りる」には、4つの意味があります。

1つめは、あとでもとの所有者に返すことを前提に、所有者の物を一時的に自分のもののように使うことです。

2つめは、使うための料金を支払って、一時的に自分のもののように使うことです。

3つめは、他の人や物から知恵や力などの手助けを受けることです。

4つめは、ある目的のために、わずかな間だけ他の物を使うことです。

「預かる」にも、4つの意味があります。

1つめは、相手から欲しいと依頼をされて、人や物を受け取り、その世話や保管をすることです。

2つめは、物事の管理や運営をゆだねられることです。

3つめは、勝負や争い事の間に入って、すべての取りさばきを任せてもらうことです。

4つめは、悪いことが起こらないようになどの理由で、発表などをしないようにすることです。

どちらの言葉にも複数の意味がありますが、似ているのは他から一時的に物を受け取るという点です。

しかし、物を受け取った後の対応が、それぞれの言葉で違います。

「借りる」の場合は、物を受け取った後に自分のもののように使用をします。

たとえば、自転車を「借りた」ときには、「借りた」人が自転車に乗って出かけるなどします。

「預かる」の場合は、物を受け取った後に使用はせず、保管や世話などをします。

たとえば、大切な自転車だからと友人から自転車を「預かった」とき、「預かった」人がその自転車に乗って出かけるなどはしません。

使うことはないのです。

物を受け取った後に、自分のもののように使うのか、使うことがないのかという点に違いがあります。


「借りる」と「預かる」の使い方の違い

後で所有者に返すことを前提に、一時的に自分のもののように使うことについて「借りる」を使用します。

所有者などから頼まれて人や物を受け取り、世話や保管をすることについて「預かる」を使用します。


「借りる」と「預かる」の英語表記の違い

「借りる」は英語で、金品については“borrow”、一時的に使うことについては“use”、料金を支払って使うことについては“rent”と表現をします。

「預かる」は英語で、保管する意味では“keep”と表現をします。

「借りる」の意味

「借りる」には、4つの意味があります。

1つめは、後で所有者に返すことを前提にして、物を一定期間自分のもののように使用することです。

図書館にある本は、利用登録をすれば自宅に持ち帰って読むことができます。

本の所有者は図書館あるいは市区町村です。

図書館では、この本を一時的に自分のもののようにして使うことがです。

そして、使った後には返却をします。

2つめは、使うための料金を支払って、一時的に自分のもののように使うことです。

レンタカーは料金を支払えば、自分の車のように使わせてもらえます。

そして、後で返却をします。

3つめは、他の人や物から知恵や力などの助けを受けることです。

困ったことがあって自分の力だけではどうしようもないとき、知人の知恵を受けることがあります。

あるいは、書物などからヒントを得て力を受けることでしょう。

このような、助けとするために知恵や力を受けることを意味しています。

4つめは、ある目的のために、わずかな間他のものを利用することです。

謝罪をしたく、そのための場所が必要なとき、「この場をお借りしてお詫び申し上げます」などといいます。

「借りる」の使い方

何かを受け取って、一時的に自分のもののように使うことという意味で使用をします。

受け取るものとは、物だったり、知恵だったり、力だったりします。

受け取ったものは、物の場合なら後で所有者に返すことが前提になっています。

「借りる」を使った例文

・『友達からシャープペンシルを借りる』
・『旅行先で車を借りる』
・『一軒家を借りることにした』
・『好きなときに自転車を借りることができます』

「借りる」の類語

「借用」が類語です。

使うことを目的として、一時的に自分のもののようにすることです。

「借りる」の対義語

「返す」「貸す」が対義語です。

「預かる」の意味

「預かる」には、4つの意味があります。

1つめは、こうして欲しいという依頼を受けて、人や物を受け取り、その世話や保管をすることです。

Aさんは犬を飼育しています。

Aさんは今度旅行 をすることになったのですが、犬を一緒に連れて行くことができません。

そこで、Bさんに犬を渡し、旅行の間だけ世話をしてもらうことにしました。

Bさんからすると「預かる」になります。

2つめは、物事の管理や運営を任されることです。

入院している人は、医者に生命を任せているといえます。

医者からすると生命を「預かって」いることになります。

3つめは、勝負や争いごとの間に入って、すべてを取りさばいて始末をつけることを任せてもらうことです。

AさんとBさんが争っています。

そこにCさんが入って、問題を解決することを任せてもらう。

このようなことをいいます。

4つめは、悪いことが起こらないようになどの理由で、発表などをしないことです。

「預かる」の使い方

何かを受け取って、その世話、保管、管理、運営などをすることについて使用をします。

人や物の場合は、世話や保管をすることは一時的で、一生ということはないです。

たとえば、旅行で留守をするためペットを「預かる」場合、世話をするのは旅行の間だけです。

「預かる」を使った例文

・『友人が飼っている猫を預かる』
・『責任を持って預かる』
・『学校で預かる』
・『命を預かる仕事』

「預かる」の類語

「受ける」が類語です。

「預かる」の対義語

「預ける」が対義語です。

世話や保管などをする側ではなく、依頼する側の意味になります。

まとめ

何かを受け取るという点で意味が似ている言葉ですが、受け取った後の対応が違います。

一方の言葉は、自分のもののように使用をすることを意味し、もう一方の言葉は、自分のもののように使用することはなく、世話や保管などをすることを意味しています。