この記事では、「有松絞り」と「鳴海絞り」の違いを分かりやすく説明していきます。
匠の技を調べていきましょう。
「有松絞り」とは?
有松絞りは「ありまつしぼり」と読みます。
とても古い染め物で、徳川家康が幕府を治めていた頃にはあったようです。
ツバキや小川など、色々なモチーフが描かれていて、デザイン性に富んでいます。
近くで見るとデコボコとした質感をしています。
手洗いした後のような、立体的な織物になっています。
これは染める過程で「括り」という、ひと技を使っているから。
あらかじめ糸を通しておき、この糸の調整で色々なデザインが浮かび上がる手法になっています。
現代ではモダンな傘、そして浴衣などに活用されています。
「鳴海絞り」とは?
鳴海絞りは「なるみしぼり」といいます。
現在の名古屋エリアで生まれた織物で、キクや波、そして鳥が飛んでいるものなど色々なデザインが施されています。
自然な凹凸があって、風合いがとてもナチュラルです。
アイロンがけされたばかりの布と異なって、ジャブジャブと無造作に洗った風合いが魅力的にうつります。
ぴたっと肌にまとわり付かないので、蒸し暑い季節は風通しよく着られます。
着物はもちろん、最近はTシャツにも加工されています。
人とはちがう、おしゃれを味わえます。
「有松絞り」と「鳴海絞り」の違い
「有松絞り」と「鳴海絞り」の違いを、分かりやすく解説します。
有松も鳴海も、名古屋市内にある地域のこと。
歴史情緒あふれる古いエリアで、昔ながらの街並みが広がっています。
旧東海道の息吹を、感じられる気持ちのいい所です。
そのため和装店によっては「有松鳴海絞り」と同じ扱いをしています。
どちらも同じ手法でつくられた、絞りの布をいいます。
まとめ
「有松絞り」と「鳴海絞り」の違いを分かりやすくお伝えしました。
それぞれ有名な絞りの布をあらわします。
有松鳴海絞りといわれていて、多くの人に愛されています。