この記事では、「寄付」と「協賛」の違いを分かりやすく説明していきます。
「寄付」とは?
公共の事業、団体、寺、神社などに金銭や物を贈ることです。
団体などが何かをしてくれたので贈るといった意味ではありません。
この行為は、団体などが贈る側に何もしてくれていなくても行われるものです。
たとえば、学校に行けない海外の子供を支援しようと活動している団体があったとします。
政府とは関係ない団体なので、この活動に政府は金銭を出してくれません。
しかし、活動するためには金銭が必要です。
海外に出かけたり、学校を立てたり、学校に行けない子供を持つ家庭が経済的に安定するように支援したりなど、こういった活動にはお金がかかります。
それらの資金をどうにかして得なければなりません。
そこで、「寄付」を募ることになります。
インターネットや書籍などを通じて活動を伝え、広く一般の人から金銭を贈ってもらうのです。
この活動を支援したいと思った人は、団体に金銭を贈ってくれることでしょう。
この贈るという行為を指している言葉です。
贈るものは金銭だけでなく、物の場合もあります。
たとえば、建物、土地、ドッグフード、タオルなどです。
盲導犬を育成している団体の場合、犬を飼育するためのエサやタオルなどが必要で、そういったものを受けつけています。
「寄付」の使い方
団体、寺、神社などに金銭や物を贈ることを指して使用をします。
お返しとして贈ることではありません。
「協賛」とは?
事業や催し物などの考えや主なねらいに対して賛成をし、協力をすることです。
どういった形で協力するのかは、この言葉の意味には含まれていません。
たとえば、資金を提供する、物品を提供するといったことを行います。
これを行うことで、それをしている者が利益を得られる場合があります。
催し物に協力している場合だと、催し物が行われる会場に協力をしている者の名前が目立つように出されます。
それによって、その者を広く知ってもらうことができます。
「協賛」の使い方
事業や催し物などの考えや主なねらいに賛成をして、協力をすることを指して使用する言葉です。
ボランティアで参加していることではなく、金銭や物を与えたりする場合をいいます。
「寄付」と「協賛」の違い
どちらも金銭や物を差し出しますが、同じことではありません。
前者は団体や公共の事業などに金品を贈ることです。
後者は贈るといった意味合いではなく、協力することです。
「寄付」の例文
・『寄付を募る』
・『寄付が集まった』
・『500万円を寄付する』
・『遺産を寄付する』
「協賛」の例文
・『○○企業が協賛をしている』
・『酒蔵が協賛をしているイベント』
・『いくつもの企業が協賛している』
・『協賛に有名な企業が加わった』
まとめ
金銭や物を差し出すところが似ていますが、一方は贈るという意味、もう一方は協力するという意味で、それぞれの言葉が指すものは異なります。