この記事では、「無駄骨」【むだほね】と「無駄足」【むだあし】の違いや使い方、例文を分かりやすく説明していきます。
「無駄骨」とは?
「無駄骨」【むだぼね】とは、一生懸命力を尽くしてやり遂げたというのに、その成果を活かす機会に恵まれず、まったくその結果が無駄であったことを指す言葉です。
職場でよかれと思ってやっても、上司から褒められることもなく、会議で必要ないと言われ、仕上げた企画が没になってしまうこともあります。
この言葉の使い方としては、「自分のやったことが無駄骨に終わってしまった」と時間と能力をかけて努力したことが一瞬にして無駄になる状態を表します。
一つぐらい通ればまだやった甲斐がありますが、すべていらないと言われてしまったとき精神的にもつらく、落ち込むわけです。
「無駄足」とは?
自分が行ってもまったく役に立たないことを「無駄足」【むだあし】と言い、その場所には必要がない状況とわかったとき、恥ずかしい思いをする状態を指します。
お金と時間をかけて先方に行ってもすでに仕事は終わっていたり、片付いていたときはかえって邪魔者になってしまうとき「ただの無駄足だった」という言い方して、精神的に落ち込むわけです。
とくに、遠い場所へ行ったとき「無駄足」で終わり、歩いても一銭にもならず、会うべき人が留守であったために仕事の交渉もできないため無益に終わってしまった状況を言い表す言葉になります。
「無駄骨」と「無駄足」の違い
「無駄骨」と「無駄足」の違いを、分かりやすく解説します。
やったことがまったく必要ない状態と分かったとき、ただ骨を傷めただけの無駄である状態になることを「無駄骨」と言い、頑張ったことが採用されもせず、人に褒められることもない状態を指します。
一方の「無駄足」は努力しても一向に報われない状態であり、残念な結果を表す言葉です。
自分の行動に対して使うのではなく、「無駄足を踏ませてしまう」と結果を受け入れられない状況に心からお詫びする気持ちを伝えます。
「無駄骨」の例文
・『知識と経験がないため宝探しに挑戦しても無駄骨に終わった』
知識がないため挑戦しても失敗してしまえば「無駄骨」に終わってしまうこともあります。
・『時間をかけたとしても、中身がないものを作れば無駄骨になるのだ』
何時間かけたところで、まったく中身がなく、人を納得させられない物を作れば無駄になるということを意味しています。
「無駄足」の例文
・『無駄足ではあったが、現地へ行ったので地元の名産を購入した』
仕事はできなかったが、交通費をかけて行ったので、お土産になる地元の名産を購入して帰宅しました。
・『親戚が家に来てくれたが、用事のため出かけていたので、無駄足に終わらせてしまった』
用事のため親戚が家に来てくれたのに、出かけていたため会えずに無駄足をかけてしまうことがあります。
まとめ
どちらも無駄に終わることを指す言葉ですが、「無駄骨」は集中して能力を注ぎ込み、頑張ったというのにちっともその成果が報われない状態を指し、「無駄足」はわざわざ先方に行ったのに、その苦労がいい成果へつながらなかったことを意味する言葉と覚えておくといいでしょう。