遠くのものを見るときにつ買う道具として「望遠鏡」と「双眼鏡」があります。
このふたつはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「望遠鏡」と「双眼鏡」の違いについて解説します。
「望遠鏡」とは?
「望遠鏡」とは、「遠く離れた場所にあるものや景色を拡大して見ることができる筒状の装置」を意味する言葉です。
「望遠鏡」とは「複数のレンズと筒状の本体によって構成される拡大像を見るための光学装置」を指します。
「望遠鏡」が開発されたのは17世紀の初め頃だとされています。
それ以前にもガラスや推奨などを磨いて造られるレンズは存在していましたが主に手元にある文字や絵を拡大する拡大鏡としての使用や視力矯正用の眼鏡としての使い方が一般的でした。
それまで1枚のレンズだけを使っていたところに2枚のレンズを組み合わせて使う技術が開発されたことにより発明されたのが今に伝わる「望遠鏡」の原型です。
「望遠鏡」はもともと天体観測のための装置として開発されました。
当時の人々にとって天にきらめく星の動きを知るということはこの世界の真理を知ることそのものでした。
天体観測の歴史自体は非常に古く、紀元前には既に太陽の黒点観測や惑星の動きなどが知られていましたが肉眼での観測には限界があり高度な観測装置の開発が待ち望まれていました。
複数のレンズを組み合わせるというシンプルな方法で作れる「望遠鏡」は最初の発明ご急速に研究開発が進みます。
天体観測以外の使用方法も広まり、特に船での「望遠鏡」使用は新大陸発見などに大きく貢献しています。
現在の「望遠鏡」は大きさも用途も異なるさまざまなものが出まわっています。
天文台にある大型「望遠鏡」からゴルフ場で使うポケット「望遠鏡」まで、遠くのものを見るための便利な道具として活躍しています。
「双眼鏡」とは?
「双眼鏡」とは、「遠くにあるものを拡大して見るのにつかう光学機器」を意味する言葉です。
「双眼鏡」は「複数のレンズと2本の筒で構成される拡大用光学装置」を指します。
左右両方の目でのぞけるよう2本の筒で構成されているのが大きな特徴で自然観察や偵察活動、コンサートや観劇などさまざまな目的に利用されます。
「双眼鏡」携帯性に優れる小型のものが多くレジャー用など手軽な使い方に向いているほか携帯性をいかして自然の中での観察活動や軍事行動における偵察活動など個人で使うのに向いています。
「望遠鏡」と「双眼鏡」の違い
「望遠鏡」と「双眼鏡」の違いは「筒の数」です。
どちらもレンズと筒状の本体とで構成される拡大用の光学機器ですが「望遠鏡」が1本の筒であるのに対し「双眼鏡」は2本の筒で構成されているのが大きな違いです。
「望遠鏡」と「双眼鏡」は構造そのものに大きな違いはなく調整装置など若干の違いはあるものの「望遠鏡」を2本まとめたものが「双眼鏡」といっても差し支えありません。
「望遠鏡」のほうが大型化化しやすく写真撮影などにも向いているため観測用など専門的な使い道が多く、両目で見られる「双眼鏡」は趣味や楽しみのための個人用途での使い道が多いという違いもあります。
「望遠鏡」の例文
・『天体観測用に望遠鏡を購入する』
・『展望台から望遠鏡で町並みを眺める』
「双眼鏡」の例文
・『二階席から双眼鏡を使ってステージを見る』
・『野鳥観察のために双眼鏡を持って出かける』
まとめ
「望遠鏡」と「双眼鏡」は機能面ではほとんど違いはなく構造で区別されています。
それぞれふさわしい使い方が異なるので遠くを見たいときは目的にあったものを選びましょう。