「経年変化」と「経年劣化」の違いとは?分かりやすく解釈

「経年変化」と「経年劣化」の違いとは?専門用語・業界用語

「経年変化」「経年劣化」はどちらも似たような意味合いの言葉ですが、具体的にはどのような違いで区別されているのでしょうか。

今回は、「経年変化」「経年劣化」の違いを解説します。

「経年変化」とは?

「経年変化」とは、「時間の経過とともに生じる物質の変化」を意味する言葉です。


「経年変化」の使い方

「経年」とは年月が経過することを意味します。

どんなに安定した物質であっても時間が経過すると状態や性質には変化が見られます。

そのような時間の経過とともに生じる変化を表す言葉が「経年変化」です。


「経年劣化」とは?

「経年劣化」とは、「時間の経過とともに生じる品質の低下」を意味する言葉です。

「経年劣化」の使い方

物事の品質が低下することを「劣化」といいます。

「経年劣化」とは時間の経過を原因とする劣化を指す言葉で、素材が傷んだり金属が錆びたりなど長い時間経過により起きる品質低下全般を指します。

「経年変化」と「経年劣化」の違い

「経年変化」「経年劣化」の違いは「品質」です。

「経年変化」は時間経過による変化を表すので品質が低下することもあれば向上することもあるのに対し、「経年劣化」は時間経過による品質の低下のみを表すので品質が向上した場合には使いません。

ウイスキーは樽に詰めてじっくりと寝かせて熟成させることで味や香りが変化します。

味や香りを良くするために寝かせることを「熟成」といいますが、熟成は品質が向上する変化なので「経年変化」であり「経年劣化」ではありません。

「経年変化」の例文

・『経年変化しているかどうか確認する』
・『経年変化を利用して品質を改善する』

「経年劣化」の例文

・『思っていたほど経年劣化は進んでいなかった』
・『経年劣化した部品を交換する』

まとめ

「経年変化」「経年劣化」はどちらも時間経過による状態の移り変わりを指す言葉ですが、品質の違いによって使い分けられます。

混同しやすい表現なので正確な意味合いを理解しておきましょう。