この記事では、「ジュール」と「カロリー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ジュール」とは?
「ジュール」とは、「1ニュートンの力を加えて、物体を1メートル動かす場合の仕事量(1ジュールの場合)」を意味している物理学用語です。
「ニュートン(N)」という単位記号は普段聞きなれないものですが、「力の大きさの単位」です。
「ニュートン」の物理学における正確な定義は、「質量1キログラムの物体に対して、加速度1m/s^2を生じさせる力の大きさ」となっています。
1キログラムの物体には「9. 8 ニュートン」の重力が働くことから、 1ニュートンは「約0. 102キログラム重」に相当します。
「ジュール」は仕事量だけではなく熱量の単位でもあるため、「ジュール」は熱量のポピュラーな単位である「カロリー」に換算して表記することができます。
「ジュール」は、「J」の単位記号で表すことができます。
1ジュールは「約0. 24カロリー(cal)」と定義されています。
「カロリー」とは?
「カロリー」とは、「1グラムの水の温度を1度上げることができるエネルギー量・熱量(1カロリーの場合)」を指し示している栄養学の用語です。
温度によって水の比熱が変化するので正確な定義ではなく、現在では国際単位系(SI)に属さない「非SI単位」としてあまり使われなくなっています。
ただし、栄養学の分野や食事の熱量換算においては日本では頻繁に用いられている単位であり、「ジュール」よりも人口に膾炙している熱量の単位です。
日本の計量法においては熱量の単位は「カロリー」ではなく、「ジュール・ワット秒・ワット時」を使うことと決められています。
「カロリー」の単位記号は「cal」で、これを1000倍にした「キロカロリー(kcal)」の単位もよく用いられています。
人(動物)が摂取したり消費したりする熱量単位の「カロリー」は、計量法の熱量単位である「ジュール」に換算することが可能です。
1カロリーは「約4. 2ジュール」という定義になっています。
「ジュール」と「カロリー」の違い
「ジュール」と「カロリー」の違いを、分かりやすく解説します。
「ジュール」と「カロリー」はどちらも熱量を数値化するための単位です。
「ジュール」で表記されている熱量は、「カロリー」に置き換えて計算し直すこともできます。
国際計量単位(SI単位)では「カロリー」ではなく、より正確な熱量単位である「ジュール」が使われている違いを指摘できます。
「ジュール」は「SI単位」ですが、「カロリー」は「非SI単位」なのです。
元々の熱量の定義の仕方も異なっています。
「ジュール」は「1ニュートンの力を加えて物体を動かす仕事量」によって定義されていますが、「カロリー」は「1グラムの水の温度を1度上昇させるエネルギー量」で定義されているそもそもの違いもあります。
まとめ
「ジュール」と「カロリー」の違いについて説明しましたがいかがでしたか?
「ジュール」と「カロリー」の違いを詳しくリサーチしたい場合は、この記事の内容をチェックしてみてください。