「情動」と「情緒」の違いとは?分かりやすく解釈

「情動」と「情緒」の違いとは?言葉の違い【2語】

この記事では、「情動」「情緒」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「情動」とは?

いきなり湧き上がり、抑えきれない感情を「情動」【じょうどう】といいます。

目の前で起きた出来事を見て、怒りが爆発するような状況を表す言葉です。

また、日頃から嫌味ばかり言う上司に耐えていた部下がもう我慢できず、苛立ちを爆発させるその状態を表します。

かなり荒々しい様や、おおいに喜ぶ感情を表に出すのです。

それほど大脳の神経が刺激され、感情を抑えられないときの様子を伝えます。


「情緒」とは?

人は苛立つと怒り、楽しければ笑いますが、このような感情を高ぶらせることを「情緒」【じょうちょ】といいます。

恐怖を感じれば怖いと感じ、辛ければ涙を流して悲しむでしょう。

そのような感情を「糸口」という意味があり、心が動かされるといった意味合いで「緒」を使うのです。

このようなところから、人の気持ちが動く様を表すときに使います。


「情動」と「情緒」の違い

「情動」「情緒」の違いを、分かりやすく解説します。

急に湧き出る感情を自分では簡単に操れない様を「情動」といいます。

心理学の分野で使われている言葉であり、人間の寛恕うを主に指す言葉です。

もう一方の「情緒」は自分の喜怒哀楽といった感情を指します。

動き始めるといった意味がある「諸」には、物事によって人の心が感情的に揺さぶられる心情を表せる言葉ともなるわけです。

使い方は「情緒豊か」といい、人間味溢れる人であると思えるところが素敵と思う相手を指します。

「情動」の例文

・『彼女は実に情動的なので、付き合う側が気を使う必要がある』
・『妹は情動な演技が話題となり、全国に名を轟かせる役者となった』

「情緒」の例文

・『昭和の街並みが残る情緒豊な港町を、いつまでも残して欲しいと願った』
・『辛い出来事ばかり続いた弟は、ついに情緒不安定になってしまった』

まとめ

どちらも似ていますが、使い方に違いがありますので、場面によって自分がどのように感情的であるか言葉を選び、自分なりに気持ちを表してみるといいでしょう。