この記事では、「ヤブラン」と「吉祥草」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ヤブラン」とは?
「ヤブラン(藪蘭)」とは、キジカクシ科(クサスギカズラ科)スズラン亜科ヤブラン属に分類されている常緑多年草のことを言います。
草丈は20〜60㎝程度で、葉は線形をしています。
開花時期は7月から10月で、穂状花序の花が多数咲きます。
花弁は6個で、紫色や桃色をしています。
9月〜10月に実がなりますが、果皮が早く落ち、丸い種子がむき出しになります。
種子は熟すと黒紫色になります。
「ヤブラン」の肥大した根は、「麦門冬(バクモンドウ)」の生薬名で、薬用に用いられています。
また、「ヤブラン」は観賞用にもなっています。
「吉祥草」とは?
「吉祥草(キチジョウソウ)」とは、キジカクシ科(クサスギカズラ科)スズラン亜科キチジョウソウ属に属している常緑多年草を指しています。
家に植え、花が咲くと縁起が良いと言われ、そこからこの名前が付けられました。
草丈は8〜13㎝で、葉は単葉の線形です。
花は9月〜10月頃に、穂状花序で6弁花の桃色の花が上向きに咲きます。
実がなるのは9月〜10月で、丸くて熟すと赤紫色になります。
「吉祥草」はグラウンドカバーの他にも、庭園や公園などで見ることができます。
「ヤブラン」と「吉祥草」の違い
「ヤブラン」と「吉祥草」の違いを、分かりやすく解説します。
「ヤブラン」は夏から秋にかけて開花しますが、「吉祥草」は秋に花が咲きます。
また、「ヤブラン」は早くに果皮から種子がむき出しになりますが、「吉祥草」は果実のまま熟していきます。
「ヤブラン」と「吉祥草」にはこれらのような違いが見られます。
まとめ
「ヤブラン」の別称には、「リリオペ」 、「サマームスカリ」などがあります。
また、「ヤブラン」の英語表記は「big blue lilyturf」、「border grass」、「liriope」などになります。
そして、「吉祥草」には「観音草(カンノンソウ)」、「吉祥蘭(キチジョウラン)」などの別名があります。
さらに、「吉祥草」は英語で「Reineckea」と表記します。
「ヤブラン」と「吉祥草」、それぞれの言葉の意味や違いを知ることで、より適切に使えるようになるでしょう。