「真摯」と「誠実」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「真摯」と「誠実」の違い生活・教育

この記事では、「真摯」「誠実」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「真摯」の意味

最初に「真摯」(しんし)の意味をご説明致します。

「真摯」とは、対象となる物事などに対して、生真面目に情熱を注ぎこむことです。


「真摯」の使い方

次は「真摯」の使い方を取り上げていきましょう。

「真摯」を使う時は、自分が熱中できるものをみつけて、真剣に取り組む際に使うものです。

「真摯」の具体例を書いてみます。

「ミュージシャンは音作りに真摯に打ち込むのが仕事だ」
以上の使い方ができます。


「真摯」を使った例文

・『彼は紳士であり、物事には真摯に取り組む人なので周囲から尊敬されている』
・『仕事に対して、真摯に向き合っている』
・『先生の真摯な態度に、生徒達は感動したようだ』
・『お年寄りに対して真摯に向き合い、話を聞いてあげている』
・『真摯を装ったところで、化けの皮が?がれるのは、時間の問題だ』

「真摯」の類語

「真摯」の類語を取り上げていきます。

「真摯」の類語としては、「真剣」(しんけん)や「本心」(ほんしん)、「良心的」(りょうしんてき)、「本気」(ほんき)などが類語になります。

これらの意味は、物事に対して、心から向き合うことです。

「真摯」の対義語

「真摯」の対義語として挙げられるのは、「軽薄」(けいはく)や「不真面目」(ふまじめ)です。

意味は、真剣さを見ることができず、適当で真面目ではないというものになります。

「誠実」の意味

「誠実」は、私腹を肥やすなどの考えなどが一切なく、思いやりを持って人に接したり、物事などを受け入れてこなすことです。

「誠実」の使い方

「誠実」を使うときは、欲張りな考えなどがなく、人に対して人情を持って受け入れて、助ける際などに使われることが多いのです。

「誠実」の使い方の詳細を取り上げます。

「友達は誠実な人が好きだといっていた」
「誠実に人に対してあたるので、お年寄りから人気のある若者だ」

「誠実」を使った例文

・『あの方は、誠実に物事に取り組むので周囲からの信頼が厚い』
・『誠実な人が嫌いだとする人もいるようだ』
・『ひとつひとつに対して、誠実にこなすことがモットーだ』
・『自分のポリシーは人に対して、誠実にあることだ』
・『誠実に仕事に取組み、苦労もあったのだろうが、今では会社の社長となった』

「誠実」の類語

「誠実」の類語は、「律儀」(りちぎ)や「手堅い」(てがたい)、「正直」(しょうじき)、「真っすぐ」が妥当と致します。

意味は、後ろめたさやいつわりがなく、ひとつひとつに対して真面目に取り組むことになります。

「誠実」の対義語

「誠実」の対義語は、「不誠実」(ふせいじつ)となります。

「不誠実」とは、心がないことや、誠実さなどが皆無なことです。

「真摯」と「誠実」の違い

先ず「真摯」に関しては、対象になる物事に対し、自分が心からの情熱を傾けて、ひとつひとつ丁寧に事に当たることです。

一方の、「誠実」の方は、自身の利益や出世などを抜きにして、純粋な気持ちで人を受け入れて接すること、物事に取り組むということになります。

違いについては、前者の場合は、「熱い気持ちと真面目さ」を兼ね備えていることになります。

後者は、「純粋に人を助けたり、物事に取り組む」ことです。

「真摯」と「誠実」の使い方の違い

「真摯」は、自分が熱い気持ちを持って、尚且つ真面目に向き合うことです。

したがって、上記の気持ちや真面目さを表現したいときに使います。

「真摯」の使い方を見てみましょう。

「プラモデル作りには、真摯に取り組む父親が子供らしくて可愛い」
「彼女は僕の真摯な態度が好きと言ってくれ、付き合うことになりました」
「誠実」とは、自分のお金儲けや、野心達成などを交えずに、人や事柄に対し、純粋無垢な気持ちを持って接することになります。

「誠実」の使い方を取り上げてみます。

「誠実な人ほど、心が強い人が多い」
「本当に強くて優しい人間というのは、誠実で決して威張ることなどしない人だ」
前者は「情熱」を持って取り組むとき、後者は「純粋な気持ち」を持って接するとき(向き合う)などに使うものになります。

「真摯」と「誠実」の英語表記の違い

最後に「真摯」「誠実」の英語表記の違いを見ていくとします。

「真摯」を英語表記にしますと、“Sincere”となります。

ひとつ例文を書きますと、“Do not break your sincere attitude”(真摯な態度を崩さない)になります。

「誠実」を英語表記にすると、“Sincerity”です。

例文は、“A person who works sincerely in everything”(何事も誠実に取り組む人です)などの表現ができます。

これが「真摯」「誠実」の英語表記の違いについてでした。

まとめ

まとめとして、「真摯」は、自分が情熱を傾けて、ひたすら真面目に取り組むことができることです。

「熱い思い」を表現する際の代表格と言えるでしょう。

一方で、「誠実」の場合ですと、自分の昇進やビジネス拡大などの目的などを交えずに、純粋に他人のために尽くしたり、物事に当たることになります。

「真心を持って取り組む」ことなどを表現するには、妥当な言葉です。