「お届けに参りました」と「お届けに上がりました」は表現としてどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「お届けに参りました」と「お届けに上がりました」の違いを解説します。
「お届けに参りました」とは?
「お届けに参りました」とは、「届けに来たの謙譲表現」です。
「お届けに参りました」の使い方
「お届けに参りました」は丁寧語の「お」物品を遠方まで持って行って渡すことを意味する「届ける」離れたところから近くに移動することを意味する「来る」丁寧語の「ます」完了を表す助動詞「た」で構成される言葉です。
「遠く離れたところから物品を渡すために持ってやって来た」が直接的な意味ですが、この言葉は自らの行為をへりくだることで相手に敬意を示す謙譲表現の形をしているので届ける対象は自分よりも目上の人です。
「お届けに上がりました」とは?
「お届けに上がりました」とは、「届けるためにやってきたことを意味する謙譲表現」です。
「お届けに上がりました」の使い方
品物を目上の相手に届けるため離れた場所からやってきたことを意味する謙譲表現です。
「お届けに参りました」と「お届けに上がりました」の違い
「お届けに参りました」と「お届けに上がりました」はどちらも届けに来たことをあらわす謙譲表現です。
「参る」と「上がる」はどちらも「来る」「訪ねる」「行く」などの謙譲語であり、「お届けに参りました」と「お届けに上がりました」に大きな意味の違いはありません。
ニュアンスとしては品物などを持った人が「来た」ことを強調するのが「お届けに参りました」、品物を「届ける」ことを強調しているのが「お届けに上がりました」という違うは終わりますが厳密に区別されるものではありません。
「お届けに参りました」の例文
・『ご注文の品をお届けに参りました』
・『契約書をお届けに参りました』
「お届けに上がりました」の例文
・『献上品をお届けに上がりました』
・『お約束の品物をお届けにあがりました』
まとめ
「お届けに参りました」と「お届けに上がりました」に大きな意味の違いはなく同じように使われています。
どちらでも意味は通じるので言葉のニュアンスで使い分けましょう。