この記事では、「白磁」と「青磁」の違いを分かりやすく説明していきます。
「白磁」とは?
白磁は、はくじと読むべき言葉です。
漢字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、しろいろといった意味を持っている白の漢字に、焼き物等の意味を所有する磁の漢字を組み合わせる事で誕生した言葉となっています。
以上の事から白磁は、白い素地に無色の釉を施して作られた磁器を示すのです。
より具体的には、アルミニウムとケイ酸を主成分とした白色の粘土である素地に、透明の釉を掛けて高温の還元炎で焼き上げた物に対して、この白磁の言葉が用いられています。
「青磁」とは?
青磁は、せいじと読むのが一般的な読み方です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、あおいろ等の意味の青の漢字に、堅い焼き物といった意味がある磁の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
故に青磁は、素地や釉に鉄分を微量に含みつつ、高温の還元炎で焼成する事で青緑色に発色させた磁器を表すのです。
もっとも酸化の仕方によっては、黄緑や黄褐色となる物も存在しています。
「白磁」と「青磁」の違い
白磁と青磁の漢字表記を並べてみると、直ぐに最初の漢字が白と青という違いがある事に気付けるものです。
所が後に続く磁の漢字は共通であり、どちらも磁器を意味する言葉となっています。
とはいえ白磁は、白色の素地に鉄分を含んでいない透明な釉を掛けて、焼かれた磁器を示すのです。
一方の青磁は、素地や釉に微量の鉄分を含みつつ、主に青緑色に焼き上がった磁器を表します。
まとめ
2つの言葉は共通する漢字が指し示す様に、両方共に磁器を表現する言葉です。
ただし同じ磁器でも明確な違いがあり、白磁は白素地に、鉄分がない無色の釉を掛けた上で、高温の還元炎で焼き上げた磁器に対して用いる言葉となっています。
対する青磁は、微量の鉄分を含んだ素地や釉を、高温の還元炎で焼成する事で、青緑色に焼き上げた磁器に使用される言葉です。