この記事では、「ウラジロ」と「コシダ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ウラジロ」とは?
「ウラジロ(裏白)」とは、ウラジロ科ウラジロ属に分類されている多年草のシダ植物のことを言います。
日本の本州中部以南や、アジアの亜熱帯、熱帯地域に分布しています。
草丈は、日本では2m程度ですが、熱帯地域では数mから10mに達するものもあります。
「ウラジロ」の根茎はかたく、大群落を作ります。
葉の表面は緑色で、光沢があります。
それに対し、葉の裏面は白っぽくなっています。
「ウラジロ」の名前の由来は、この葉の表面が白っぽいところから来ています。
「ウラジロ」の葉は正月飾りとして、鏡餅、しめ縄、門松などに利用されています。
また、食物の下に敷く掻敷(かいしき)にも使用されています。
葉柄(ようへい)は籠(かご)などの工芸品に使われています。
全草は薬用に用いられています。
「コシダ」とは?
「コシダ(小羊歯)」とは、ウラジロ科コシダ属に属している多年草のシダ植物のことを表しています。
日本の本州の福島県以南や、朝鮮半島南部、中国南部、台湾などに分布しています。
「コシダ」の根茎はかたく、密な群落を作ります。
葉の表面は緑色で光沢がありますが、裏面は白く粉っぽく見えます。
「コシダ」は生け花に利用される他、葉柄は籠や敷物などの材料に使われています。
「コシダ」は「シダ」とも呼ばれる「ウラジロ」に似ていて、「ウラジロ」よりも小さいところから、その名前が来ています。
「ウラジロ」と「コシダ」の違い
「ウラジロ」と「コシダ」の違いを、分かりやすく解説します。
「ウラジロ」は二回羽状複葉ですが、「コシダ」は一回羽状複葉です。
また、「ウラジロ」は羽片が長くのびていきますが、「コシダ」は羽片が二方向に分岐していきます。
さらに、「ウラジロ」と「コシダ」の葉は大きさが異なり、「コシダ」の方が小ぶりです。
「ウラジロ」と「コシダ」にはこれらのような違いが見られます。
まとめ
「ウラジロ」の別称には、「シダ(羊歯)」があります。
また、「コシダ」には、「ヤマシダ(山羊歯)」の別名があります。
「ウラジロ」、「コシダ」、それぞれの言葉の意味や違いを知ることで、より適切に使えるようになるでしょう。