この記事では、「ニホンジカ」と「ニホンカモシカ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ニホンジカ」とは?
「ニホンジカ」とは 哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目シカ科シカ属に分類されている動物のことを言います。
日本では北海道から沖縄まで生息しており、エゾシカやヤクシカなど、7つの亜種の「ニホンジカ」がいると言われています。
森林や森林周辺に生息し、草や木の葉などを食べる草食系の動物です。
「ニホンジカ」は通常、オスとメスが別々に群れを作って生活をしています。
秋に繁殖をし、翌年の初夏の頃に子を産みます。
1回につき、一頭を出産します。
体長は約100mから170㎝前後で、メスの方が小柄です。
北部に生息している「ニホンジカ」の方が、南部に住むそれよりも大柄で、北上するに従って体格は大きくなるようです。
「ニホンカモシカ」とは?
「ニホンカモシカ」とは、哺乳綱偶蹄目ウシ科カモシカ属に分類される動物のことで、通常「カモシカ」と呼ばれています。
日本固有種で、特別天然記念物に指定されています。
体長は110㎝前後で、毛の色は白色や灰色、茶褐色などです。
低山から亜高山に生息し、草や木の葉、樹皮などを食べる草食動物です。
単独、またはつがいで生活をし、群れを組むことはほとんどありません。
秋に繁殖をした後、7カ月程度の妊娠期間を経て、翌年の初夏頃に子が産まれます。
1回に1頭産みますが、毎年出産するとは限りません。
現在、地域によっては環境省レッドリストに指定されており、絶滅のおそれがある地域個体群となっています。
「ニホンジカ」と「ニホンカモシカ」の違い
「ニホンジカ」と「ニホンカモシカ」の違いを、分かりやすく解説します。
「ニホンジカ」とは、哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目シカ科シカ属に分類されている動物のことです。
一方、「ニホンカモシカ」は、哺乳綱偶蹄目ウシ科カモシカ属に分類される動物です。
「ニホンジカ」と「ニホンカモシカ」はどちらも哺乳綱偶蹄目ですが、「ニホンジカ」がシカ科シカ属なのに対し、「ニホンカモシカ」はウシ科カモシカ属に分類されている点が異なっています。
「ニホンカモシカ」は名前にシカと言う名前が付けられていますが、シカではなく、ウシの仲間だと言うのが興味深いところです。
まとめ
「ニホンカモシカ」のように、名前と分類が違うと言う生き物は他にもいるようです。
他の例として「ツバメ」を挙げてみましょう。
春になると東南アジアから日本に渡ってくる夏鳥の代表として有名なのが「ツバメ」です。
しかし、「ツバメ」の名前が付いている「ウミツバメ」は「ツバメ」の仲間ではありません。
「ツバメ」は鳥類スズメ目ツバメ科ですが、「ウミツバメ」は鳥類ミズナギドリ目ウミツバメ科に分類されています。
「ウミツバメ」も見た目は「ツバメ」のようですし、「ツバメ」の名前が付いているので、「ツバメ」の仲間だと勘違いしやすいかもしれません。
同じように「ニホンカモシカ」も見た目と名前だけで判断したら、シカの一種だと思ってしまうでしょう。
このような見た目や名前と分類が異なる生き物について、いろいろと調べてみるのも面白いかもしれません。