「無双」と「無敵」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「無双」と「無敵」の違い生活・教育

この記事では、「無双」「無敵」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「無双」と「無敵」の違い

「無双(むそう)」とは、「同程度の強さ・優秀さを持つものが二つとないこと」を意味している言葉です。

「無敵(むてき)」にも「無双」と類似の意味合いはありますが、「無敵」「飛び抜けて強いこと」が中心的な意味になっています。

「無双」の表現は「同じくらいの強さ・優れている部分を持つものが二つとないこと」を意味していますが、「無敵」「優れている部分の意味はなくて、強さにおいて並ぶ敵がいないこと」を示唆している点に違いを見ることができるのです。

「無双」「強さ+優れている要素」の意味を持ちますが、「無敵」「力・戦い・技における強さ」だけの意味を持っている違いがあります。


「無双」と「無敵」の使い方の違い

「無双」「無双の武将」のように「二人といないほどに強い」の意味だけでなく、「無双の論客」のように「二つとないほどに優秀・有能」の意味でも使うことができます。

しかし、「無敵」という表現は「無敵の武将」とは言えますが、「無敵の論客」というと「無双の論客」よりも不自然な文章になってしまう違いがあります。

「無敵」は主に「敵対できる相手がいないほどに強いこと」の意味で使われる言葉であり、「無双」のような「誰よりも才能・容貌などが優れていること」の意味合いでは使われない点が異なっているのです。


「無双」と「無敵」の英語表記の違い

「無双」を、英語によって表現すると以下になります。

“matchless”……同じ程度の力・才覚を持って並ぶものが他にないさま。

無双。

“peerless”……同じものが二つはない無二であるさま。

無類である状態。

無双。

“incomparably”……他のものとは比較にならないを示唆している英語の副詞です。

無双の。

「無敵」を、英語を使って表記すると以下になります。

“invincible”……負けることや揺らぐことがないさま。

敵に征服されることがないさま。

無敵。

“unbeatable”……他の相手に負けることがない状態。

無敵。

“matchless”……対等な力で戦える相手がいないさま。

無敵。

「無双」の意味

「無双(むそう)」とは、「同じような人・物が二つとないこと」を意味しています。

「無双」というのは、「横に並ぶものがないほど優秀なさま」を意味している言葉です。

「無双」には、「並ぶほど強い他のものがない+並ぶほどに優れている他の人がいない」といった意味合いがあります。

「無双」の語源は、古代中国で漢王朝の蕭何(しょうか)が主君の劉邦(りゅうほう)に言った「韓信(かんしん)は国士無双なり」にあります。

「無双」の使い方

「無双」は、「同程度のものが二つとないこと」を示唆して使うことができます。

「無双」の使い方は、「同じくらいに優れているもの(強いもの)が他にないさま」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「無双の語学力を駆使して翻訳をしています」などの例文で使用できます。

「無双」を使った例文

・『反乱軍を鎮圧するために、天下無双の将軍と呼ばれている男が派遣されることになりました。』

・『国士無双とは、国家のために働く二人といない有能な人材のことを指している四字熟語です。』

・『彼女は無双の美貌によって、世の中の男性をとりこにしてしまいました。』

・『天下無双の英傑と目されていたその男は、後に国家の柱石となる宰相として活躍しました。』

・『彼は倒産しかかっている会社の経営で、無双の手腕を発揮して高く評価されました。』

「無双」の類語

「無双」の類語には、以下の言葉があります。

・『無二(むに)』『唯一無二(ゆいいつむに)』……同じものが二つとないこと。

他に同じものはなく、ただそれ一つだけであるさま。

・『無比(むひ)』……比較できるものが他にないこと。

他と比較できないほど突出して優れているさま。

・『無類(むるい)』……他に比較できる対象がないほどに優れているということ。

「無双」の対義語

「無双」の対義語には、以下の言葉があります。

・『凡庸(ぼんよう)』……他との比較で特別に優れているところがなく平凡なさま。

・『有象無象(うぞうむぞう)』……どこにでもありふれていて大した価値を持たない人物・モノ。

「無敵」の意味

「無敵(むてき)」とは、「敵となる相手がいないほど強いこと」を意味しています。

「無敵」というのは、「勝負をする敵がいないほどに強いさま」を意味している言葉になります。

「無敵」には、「実力差がありすぎて他が対抗できず、勝負にならない」というニュアンスがあります。

「無敵」の使い方

「無敵」の言葉は、「敵対できるものがいないほどに突出して強いさま」を意味して使われています。

例えば、「全盛期のローマ帝国軍は無敵の軍隊として知られていました」などの文章で使用することができます。

「無敵」を使った例文

・『水泳選手の彼女は、復帰後に無敵の快進撃で優勝を続けています。』

・『今回のワールドカップではブラジル代表が無敵のチームと言われていましたが、ベスト8で惜しくも敗れました。』

・『スペインの無敵艦隊は1588年の「アルマダの海戦」で、イングランド艦隊に敗北して衰退の兆しを見せました。』

・『相手も生身の人間である以上、いくら無敵と称されてはいてもどこかに弱点があるはずです。』

・『古代の覇権国家には、無敵の戦士たちで構成された強力な軍隊が存在していることが多かったのです。』

「無敵」の類語

「無敵」の類語には、以下の言葉があります。

・『最強(さいきょう)』……もっとも強いこと。一番強い人物・国家など。

・『常勝(じょうしょう)』……常に勝っていて負けを知らないさま。いつも勝利している状態。

「無敵」の対義語

「無敵」の対義語には、以下の言葉があります。

・『最弱(さいじゃく)』……もっとも弱いこと。

一番弱い人物・国家など。

まとめ

「無双」「無敵」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「無双」「無敵」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。