この記事では、「言語」と「言葉」と「方言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「言語」とは?
人間が音声や文字を用いて感情や意志、思想などを伝えるもので、基本的には人間を相手に伝えるものです。
会話、音声によって伝えるものは音声言語、紙に書いて伝えたり電子メールの本文などは文字言語と分けることが出来ます。
言語にかかわる認知処理を行うコンピューターの「言語情報処理」という言葉もありますが、コンピュータ言語とは意味が異なります。
また、言語は日本語や英語、ロシア語、中国語などの各国の公用語を指す意味で使うことがあり、あなたの使用言語はというアンケートの質問項目も見られます。
熟語としての使用はあまり多くなく、言語が直接つくことわざはありません。
「言葉」とは?
意味を持ち、口から発せられるか書くことによって意思を伝えるもの、(放送や録音なども含めた)音声や(文字であれば紙やテレビ画像など媒体は問わず)文字によって伝える手段です。
「言葉」という語は様々な使い方があり、「言葉に気をつけろ」とすると言葉遣いに注意すべきだという意味が含まれ、「言葉のあや」という事実ではないことを指す言葉、挑発的な言い合いをあらわす売り言葉に買い言葉という言葉など用途が特定変化していき、ネガティブポジティブを問わず例えようがないものに対して使う「言葉にならない」という言葉などがあります。
「方言」とは?
言語が地域によって別々な発達をしていったもので、日本で言えば関西弁、博多弁などがわかりやすいでしょう。
口語による表現がメインとなっていて、イントネーションの違いなども大きく、文章だけではすべてがわからないものもあります。
また、文章、文字による表現においてはにおいては方言は日記やインタビューなどの形式で使うこと、方言であることを楽しませる目的で使うものが見られますが、新聞や雑誌、書籍全般のように本文自体は標準語にされています。
なお、英語圏であればイギリスとアメリカとオーストラリアとフィリピンで異なり、それぞれを方言と指します。
ただし、関西弁を使う人からみて江戸弁は方言であっても標準語は方言ではないというニュアンスは海外でも共通です。
「言語」と「言葉」と「方言」の違い
「言語」と「言葉」はともに音声や文字で伝えるという、意味の近い言葉ですが、「言語」には英語や日本語などの使われる言語全体を指す役目があります。
言葉のほうが使用例がより身近で、「言葉が刺さる」「感動する言葉」などは「言語」で置き換えることは出来ません。
どちらも人間が人間に対して使うのがメインで、最近の音声認識機器によって人間と機械に広がっています。
方言は言語が地域独自の発達をしたもので、言葉や言語の一種とみなせますが、使える範囲が限られたもので、いわゆる標準語と使い分けられます。
まとめ
「言語」と「言葉」と「方言」はどれも人に伝えるためのものという点で一致していると言えますが、言葉と言語は微妙に捉え方と人との距離が異なる言葉で、方言は言語学で捉えられるものでもあります。