「反応」と「反射」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「反応」と「反射」の違い生活・教育

この記事では、「反応」「反射」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「反応」と「反射」の違い

「反応」「反射」の違いは、意識の有無に関係します。

外部から何らかの刺激が身体に与えられた場合、脳から命令が下り意識的に身体が動くことを「反応」

一方、外部から何らかの刺激が与えられた場合、身体が勝手に動くことを「反射」といいます。

「反応」の場合は、意識的がある行動を意味します。

「反射」においては、無意識で、脳ではなく命令は脊髄からのみとなるのです。

このように、意識があるのか、無意識なのか、によって、「反応」「反射」を使い分ける必要があります。


「反応」と「反射」の使い方の違い

意識があるのか、無意識なのか、によって使い方が異なる「反応」「反射」

同じ驚いた後の行動でも、驚きを感じ脳から伝わった際の行動として使用する場合は、「あまりの驚きに反応してしまった」といった使い方を行います。

一方、脳に伝わることなく驚いた際の行動としては、「ボールが飛んできたので反射的に避けた」といった使い方を行います。

以上のほかにも、「反応」には、物質の化学変化を意味する「化学反応」や刺激によって変化する「陽性反応」などといった使い方があります。

「反射」の場合は、光や熱、音などが跳ね返ることを意味する際にも用いられ、「音の反射」「反射シール」などといったように使われます。


「反応」と「反射」の英語表記の違い

「反応」の英語表記は、reaction; retroaction
「反応する」は、react 《to》/respond 《to》/【形式ばった表現】 be responsive 《to》
「反応がない」は、【形式ばった表現】 make [give] no response/【形式ばった表現】 be impassive/have no effect 《on》
「○○に反応して」は、in response to …などとなります。
「反射」の英語表記は、reflexion; anaclasis; reflection; jerk; reflex
「反射的な」は、reflective/reflexive
「反射的に」は、reflexively/by reflex action
「条件反射」は、a conditioned reflexなどとなります。

「反応」の意味

身体に対する何らかの刺激に対して、脳から命令を受け初めて行動を起こすことになる「反応」

他者からの刺激や働きかけに対し起こる体の変化や外部からの刺激に対する身体の変化、化学物質が作用し起こる際の変化といった意味も「反応」にはあります。

このように、「反応」の場合は、必ず、脳で考え、その後、身体に指令され動く行動となります。

「反応」の使い方

「反応」の使い方には、「友達からの反応」「世間からの反応」「親からの反応」など、第三者から自分に向けた働きかけを意味する使い方。

「化学反応」「陽性反応」「酸性反応」など刺激による身体の変化や物質の変化などを意味する使い方があります。

「反応」を使った例文

・『今回は、良い成績を取ることができたので、親からの反応が楽しみです。』
・『面白いことをいうことができ、友達からの反応もまずまずでした。』
・『検査の結果、陽性反応が出てしまいショックでした。』
・『今回のテストの化学反応式をなかなか覚えることができない。』

「反応」の類語

「反応」の類語には、他者からの刺激などで起こる行為を意味する「リアクション」「反作用」「副作用」

希望通りに応えるといった意味として「応じる」「応える」などがあります。

「反応」の対義語

「反応」の対義語は、「刺激」です。

「刺激」には、身体に作用し何らかの反応を起こさせるといった意味があります。

「反射」の意味

何らかの刺激に対し、脳に達することなく脊髄から直接、指令が送られ身体が行動を起こす「反射」

そのため、「反射」の場合、機械的な身体の反応と言えます。

簡単な例えで言えば、何か熱いものを触った際、無意識に「あつ!」と手を離すと思います。

それが「反射」です。

やけどをするといった危険を脳に伝える前に身体が勝手に動く。

まさに、無意識の状態での動きとなり、「反射」のもっともわかりやすい例だと言えます。

そのほか「反射」には、光や熱、音などが跳ね返る意味もあり、「光の反射」「音の反射」などと言った意味があります。

「反射」の使い方

「反射」の使い方には、「条件反射」「反射的に」といったように無意識に身体の一部が動く際に使用する使い方。

「光の反射」「音の反射」など、何かが壁などにあたり跳ね返ってくる様子を示す使い方があります。

「反射」を使った例文

・『年を取ったからなのか?危険を察知する反射が鈍くなったような気がする。』

・『熱さのあまり、条件反射でコップから手を放してしまいました。』

・『光がビルの壁に反射してまぶしくて仕方がない。』

・『今回の屋根の塗料は光を反射させることができるため、夏は家の中が暑くなりにくいみたいだ。』

「反射」の類語

「反射」の類語には、無意識な行動を意味する言葉として、「反射作用」「無条件反射」「反射運動」

光や音などを反射するといった意味の類語として、「反響」「返照」「反映」「照り返し」「反照」などがあります。

「反射」の対義語

「反射」の対義語には明確なものはありません。

しいて言えば、物を吸い取るといった意味を持つ「吸収」が、光や音などの際の「反射」に対した対義語と言えます。

まとめ

身体に与える行動だけで「反応」「反射」を比較した場合、「反応」には意識があり、「反射」には意識がない、と覚えておくとわかりやすくなります。

何か身体に刺激等があった場合、しっかりと脳にその刺激に対する情報が伝達され、その結果、身体に指令が下された行動を「反応」

脳に達することなく、脊髄から直接、指令が下された行動を「反射」

そのため、「反応」「反射」のスピードを比較した場合、脊髄から直接、指令を下される「反射」の方が圧倒的に速いスピードとなります。