「買い漁る」と「買い占める」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「買い漁る」と「買い占める」の違い金融・経済

この記事では、「買い漁る」「買い占める」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「買い漁る」と「買い占める」の違い

「買い漁る」には、目的のものを手に入れるために方々を探し、盛んに買う、買い集めるという意味があります。

「買い占める」には、ある物を一人ですべて買うという意味があります。

どちらの言葉にも「買い」という言葉が使用されており、品物に対して金銭を出して手に入れることを意味しています。

しかし、買うさまが違います。

「買い漁る」は、いろいろなところに行って、盛んに買うことを意味しています。

「漁る」には、動物が食物を探し求めるという意味があり、「買い漁る」様子は動物が食物(目的のもの)を得るために、さまざまな場所を動き回るさまに似ています。

「買い占める」は、ある物全部を一人で買うことです。

「占める」には、自分のものにするという意味があります。

そこに100個のものがあったら、100個をすべて買って自分のものにすることを意味しています。

たとえば、あるカードが大好きで、そのカードを購入していたとします。

カードを購入するために、A店、B店、C店などいろいろな場所に行って購入することは「買い漁る」といいます。

A店にあるカードをすべて購入することは「買い占める」といいます。


「買い漁る」と「買い占める」の使い方の違い

いろいろな場所に行って手に入れようとしているものを探し、盛んに買うことについて「買い漁る」を使用します。

そこにあるもの全部を買うことについて「買い占める」を使用します。

いろいろな場所に行って買うのか、あるものを全部買うのかというところに、使い方の違いがあります。


「買い漁る」と「買い占める」の英語表記の違い

「買い漁る」は英語で“spend money freely”と表現をします。

「買い占める」は英語で“buy up”と表現をします。

「買い漁る」の意味

「買い漁る」とは、目的のものを手に入れようとして、いろいろな場所に出かけて、盛んに買うことです。

「買う」とは商品に対して金銭を出して自分のものにすること、「漁る」とは動物が食物を求めていろいろな場所を動き回ることです。

「買い漁る」とは、獲物が食物を求めて動き回って食べてしまうように、欲しいものを求めて動き回り、欲しいものがあったら購入をすることを指しています。

ある漫画のキャラクターが大好きで、その漫画のキャラクターのグッズを集めています。

好きなキャラクターのグッズは、いろいろなお店で販売されています。

1つのお店で購入するだけでは満足できず、いろいろなお店に出かけて好きなキャラクターのグッズを見つけたら、購入をしています。

こういった行為が「買い漁る」です。

A店には、好きなキャラクターのグッズが10個あり、その店では3個購入しました。

B店では好きなキャラクターのグッズが5個あり、その店では1個購入をしました。

1つの店でそこにある商品をすべて購入はしていません。

「買い漁る」は、すべてを購入するという意味ではないのです。

いろいろな場所に行って探して買うことを意味しています。

「買い漁る」の使い方

欲しいものを手に入れるためにいろいろな場所に行き、盛んに買うことについて使用をします。

1か所でたくさん購入することではなく、いろいろな場所に行って購入することを意味しています。

そのため、あちこち探し求めていないときには使用しない言葉です。

いくつの場所を廻れば「買い漁る」になるのか、具体的な数字はありません。

「買い漁る」を使った例文

・『フィギュアを買い漁る』
・『ファンが買い漁っている』
・『3年前から買い漁るようになった』
・『買い漁ることで満足している』

「買い漁る」の類語

「買い求める」が類語です。

「買い漁る」の対義語

対義語はありません。

「買い占める」の意味

「買い占める」には、ある物をひとりの人がすべて買うという意味があります。

「占める」とは、あるものを自分のものにすることです。

「買い占める」は、ある物を買って自分のものにすることを意味しています。

1つだけを自分のものにするのではなく、すべてを自分のものにすることをいいます。

大好きなプリンがあり、そのプリンならいくつでも食べたいと思っています。

毎日何個食べても飽きません。

あるお店に買い物に行ったら、大好きなプリンが10個販売されていました。

そこで、10個すべてを購入しました。

このような行為が「買い占める」です。

10個あるうちの5個を購入する、9個を購入するなどのことではなく、10個あったら10個を一人で購入することを意味しています。

また、一人で購入することであり、あるお客さんが5個購入をして、別のあるお客さんが5個を購入して、お店にあった10個の商品すべて購入されたという意味ではありません。

一人ですべてを購入する理由は、好きだからだけではありません。

ストックするため、買っておかないと不安なため、安いためなど、さまざまな理由があります。

「買い占める」には、いろいろな場所に行くという意味は含まれていません。

1か所であっても、あるもの全部を購入していれば「買い占める」になります。

「買い占める」の使い方

ある物をひとりの人が全部買うことについて使用をします。

1個でも残したら「買い占める」ではありません。

また、「買い占める」には、探し求めるという意味は含まれていないので、いろいろな場所に出かけていなくても、ある場所に存在するある物をすべて購入することであれば、「買い占める」という言葉を使用することができます。

「買い占める」を使った例文

・『不安なため買い占めをしている』
・『買い占める人がいて困る』
・『買い占めることはやめてください』
・『買い占めるために貯金をする』

「買い占める」の類語

「買い込む」が類語です。

「買い占める」の対義語

対義語はありません。

まとめ

商品を手に入れることに関係する2つの言葉ですが、手に入れる様子が違います。

いろいろなところを廻るのか、すべてを手に入れるのかという点に違いがある言葉です。