お正月になると、昔はどこの家でも食べられていたのがおせち料理です。
一年の初めのお休みの時におめでたい食材を保存食として食べるものですが、そのなかに「数の子」もよく見かけます。
たくさんの卵が「子孫繁栄」を象徴しているというのがおせち料理に加えられた理由です。
それでは、この「数の子」とはどういう食べ物でしょうか。
また、「たらこ」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「数の子」と「たらこ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「数の子」とは?
「数の子」とは、ニシンの卵巣や卵を加工した食品のことです。
もともとはニシンの別名であった「かど」の子で「かどのこ」と呼ばれていましたが、言いにくいことから「かずのこ」に変わっていったと言われています。
「たらこ」とは?
「たらこ」とは、「スケトウダラ(スケソウダラ)」の卵巣を加工した食品のことです。
焼くと独特の風味がでるので「焼たらこ」の形でもよく食べられます。
「明太子」は、一般的には唐辛子で処理した「辛子明太子」のことを指しますが、地元の福岡では、ふつうの「たらこ」のことをそう呼んでいました。
「数の子」と「たらこ」の違い
「数の子」と「たらこ」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの食べ物は、魚の卵であることは同じですが、何の魚かが違います。
つまり、「数の子」の親は「ニシン」であり、「たらこ」の親は「スケトウダラ」ということです。
したがって、形は似ていても、魚の種類としては近縁ではなく、かなり違うものです。
まとめ
この記事では、「数の子」と「たらこ」の違いを、解説してきました。
今回ご紹介した2つは魚の卵ですが、よく考えれば「子孫繁栄」を願うならば、たくさん卵がついている食材ならば良いはずで、そのなかで、なぜ「数の子」が選ばれたのでしょうか?これに関しては「ニシンを二親と書くことで、2人の親からたくさんの子供がうまれるという意味」というのが一般的ですが、「2人の親」と「子孫繁栄」が単純に結びつかない気もします。
他には「数の子」から「子の数が多い」につながるからという説もあり、こちらのほうがダイレクトに伝わります。