「保有」と「所有」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「保有」と「所有」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「保有」「所有」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

保有と所有の違い

「保有」「所有」も自分のものとして持っていることを意味します。

「所有」はものの大小を問わず、自分が持っていることを意味します。

「山林を所有する」のような大きなものでも、「カメラを所有する」のような小さなものでも、自分のものとして持っていれば「所有」です。

しかし、「飴を1つ所有している」とは、一般的にはいいません。

財産的な価値がある自分のものとして持っているものを意味します。

「保有」「所有」とほぼ同じ意味ですが、持ち続けるという意味が含まれています。


保有と所有の使い方の違い

「保有」は自分のものとして持っていて、そのものを持ち続けることに使われます。

「株式の保有」のような使い方です。

株式は買ってすぐに売るものではなく、一般的にはある程度の期間持ち続けています。

購入したときよりも高くなった時点で売ることで特をするため、株価が上がるまで待つのです。

そのため、ある程度の期間持ち続けることになります。

こういったことに使われる言葉です。

「所有」は主に財産的価値のあるものに使われる言葉です。

長期的に持ち続けているかは問いません。

財産といっても山林のように大きなものもあれば、カメラのような小さなものもあります。

「所有」が意味する自分のものは幅広く、ものの大小を問わず使うことができます。


保有と所有の英語表記の違い

「保有」は英語で“possession”です。

「保有する」と動詞にする場合は“hold”“possess”になります。

「所有」は英語で“possession”です。

「所有する」と動詞にする場合は“own”“possess”になります。

保有の意味

「保有」とは、自分のものとして持っていることです。

自分のものとして持っているものの中でも、持ち続けているものという意味が含まれています。

カバンの中に自分で購入したチョコレートが入っています。

これは自分のものです。

しかし、チョコレートは食べてしまって、すぐに形がなくなるので、長期的に持っているものにはなりません。

そのため、チョコレートを持っていることを「保有」とはいいにくいです。

長期的に持つものの例としては、土地、図書館の書籍、株式などがあります。

図書館の書籍の場合、個人が持っているものではなく、図書館あるいは市区町村が持っているものになります。

保有の使い方

自分が持っているもので、且つ長期的に持っているものに使われます。

牧場を経営しようと広大な土地を購入しました。

牧場の経営が順調になるには、数年はかかると予想されます。

そのため、特別なことがない限り、購入した土地をすぐに手放してしまうことはないでしょう。

これは、土地を長期的に持ち続けることを意味します。

このような長期的に自分のものとして持つこと、持っていることに「保有」という言葉を使用します。

保有を使った例文

・『株式を保有する』

・『広大な土地を保有している』

・『博物館が保有している化石』

・『保有していた株式を売却する』

・『先祖代々の山林を保有している』

保有の類語

「所有」「所持」「所蔵」などが類語です。

「所持」とは、自分のものとして身につけて持っていることを意味します。

「所蔵」は、自分のものとして持っていてしまっていることです。

特に美術館や図書館などが持っている価値が高いものに使います。

保有の対義語

自分のものではないこと、持っていないことを意味する言葉が対義語になります。

その意味に近い言葉が「放棄」です。

自分の権利や資格などを捨てて行使しないことを意味します。

所有の意味

「所有」とは、自分のものとして持っていることです。

自分のものといっても、大きなものもあれば小さなものもあります。

「所有」が意味する自分のものは大小を問いません。

土地やビルのような大きなものでも、カメラやパソコンのような小さなものも意味しています。

しかし、お菓子、飲み物、タオルなどのことを「所有」するとはいいにくいです。

「所有」が意味する自分のものは、財産的な価値のあるものです。

お菓子やタオルなどは財産的な価値があるとはいえないでしょう。

所有の使い方

自分のものとして持っている財産的な価値があるものに使います。

財産的な価値があるものであれば、大小は問いません。

所有を使った例文

・『叔父は広大な山林を所有している』

・『高級車を何台も所有している』

・『所有している財産を整理する』

・『美術館が所有する海外の美術品』

・『所有しているアパートから収入を得る』

所有の類語

「保有」「所持」「所蔵」が類語です。

所有の対義語

持っていないという意味の言葉が対義語です。

~でないという意味をつけた「非所持」が対義語になります。

まとめ

どちらの言葉も、自分のものとして持っていることを意味します。

使い方もほぼ同じです。