「余裕綽々」と「泰然自若」の違いとは?分かりやすく解釈

「余裕綽々」と「泰然自若」の違いとは?違い

この記事では、「余裕綽々」【よゆうしゃくしゃく】と「泰然自若」【たいぜんじじゃく】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「余裕綽々」とは?

心に余裕があり、考え方や行動がゆったりしている人のさまを「余裕綽々」【よゆうしゃくしゃく】といいます。

慌てる様子もなく、物事をじっくり考えてから、どのように行動すればいいか見定めて動くといった人の状態を表す言葉です。

主に、「彼の余裕綽々とした行動が周囲を安心させる」といった使い方をして、いかにその人物が余裕ある状態かを表します。


「泰然自若」とは?

とても穏やかな様子といった意味で使われている言葉が「泰然自若」【たいぜんじじゃく】です。

落ち着きがあるという意味の「泰」と、人のさまを表す「然」、少しも慌てないという意味合いがある「自若」を掛け合わせた言葉であり、事件や災害など普通では驚いて動揺する出来事が起きたとしても落ち着き払った態度を見せる状態を表します。


「余裕綽々」と「泰然自若」の違い

「余裕綽々」「泰然自若」の違いを、分かりやすく解説します。

人の気持ちを考えられるほど心に余裕があれば、行動も落ち着いてできるといった人を表す言葉が「余裕綽々」です。

「上司の余裕綽々とした態度に部下も落ち着いた行動ができた」といったように、周囲を安心させるほど余裕と安心感がある表情と動きを指します。

もう一方の「泰然自若」は事故に遭ったとしても、家に空き巣に入られた場合でも落ち着いて対処できる人の様子を表す言葉です。

「余裕綽々」の例文

・『先頭に立つ男性の余裕綽々な行動がみなに勇気を与えた』
・『上司に叱られて余裕綽々な態度が変わってしまった』

「泰然自若」の例文

・『消防士の泰然自若な行動は、動揺する村人の気持ちを落ち着かせた』
・『少年の泰然自若とした態度に、大人はみな逆らうことなく従った』

まとめ

いかなるときも心に余裕を持ち、自分を信じて行動する人を指す言葉を2つご紹介しました。

使い方に多少の違いがありますので、状況に応じて使い分けてみましょう。

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