この記事では、「雪案蛍窓」【せつあんけいそう】と「苦学力行」【くがくりっこう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「雪案蛍窓」とは?
腹が満たされない、環境が悪いとしても苦労しながら前向きに学ぶ意欲を持って勉強し、結果を出すことを「雪案蛍窓」【せつあんけいそう】といいます。
この言葉の由来は「勧学文」の王安石であり、外にいる蛍が放つ小さな光で窓が明るくなるさまを指す言葉です。
昔は貧乏のために灯油が買えない時代に、暗くなる夜は蛍の光を頼りに手元を明るく照らしながら勉強しました。
「苦学力行」とは?
働きながら自分で学費を一生懸命にお金を稼いで学校に通い、勉学に励むことを「苦学力行」【くがくりっこう】といいます。
親に頼らず力の限りに学び、大学が終わればお金を稼ぐという二重の苦労を自らに与えて卒業するため頑張る人の行為を指す言葉です。
どちらかといえば毎日の生活費を稼ぐことが優先であり、時間を作って勉強するといった苦労の人生を指します。
「雪案蛍窓」と「苦学力行」の違い
「雪案蛍窓」と「苦学力行」の違いを、分かりやすく解説します。
白い雪に月明かりが当たると机の上が明るくなり、さらには窓から入り込む蛍の光で本を読むほど苦労する状況で勉強することを「雪案蛍窓」といいます。
もう一方の「苦学力行」は学費を稼ぎながら高校や大学で学ぶといった大変な生活を送る人を指す言葉です。
普通に学校に通える人生ではなく、そこにお金を稼ぐといった苦労がある現実を指すわけです。
「雪案蛍窓」の例文
・『お金がないので、人よりも雪案蛍窓を積んで国立に入った』
・『目が見えないのに雪案蛍窓を積んで教師になった男性がいる』
「苦学力行」の例文
・『苦学力行してこそ人は大きくなれるとあえて苦労の道を歩む』
・『親に勘当された身の上、苦学力行して一流大学で医学を学んだ』
まとめ
どちらも苦労して勉強するといった意味がある言葉ですが、使い方に違いがありますので、どのような状況でどう使えばいいかを考えてから使うといいでしょう。