この記事では、「二律背反」と「アンチノミー」の違いを分かりやすく説明していきます。
「二律背反(にりつはいはん)」とは?
「二律背反」とは、「併存し得ない2つの命題がどちらも成立し得る状況」を意味する言葉です。
「二律背反」の類義語には「矛盾」や「ジレンマ」、「食い違い」や「不整合」、そして、後述する「アンチノミー」などがあります。
「二律背反」の使い方
「二律背反」は名詞として使われています。
「アンチノミー」とは?
「アンチノミー」=“antinomie”とは、先述した「二律背反」と同じく「併存し得ない2つの命題がどちらも成立し得る状況」を意味する言葉です。
「アンチノミー」の使い方
「アンチノミー」は名詞として使われています。
「二律背反」と「アンチノミー」の違い
「二律背反」と「アンチノミー」はどちらも「併存し得ない2つの命題がどちらも成立し得る状況」を表す言葉になります。
したがって、2語は類義語の関係に当たると言えます。
「二律背反」=「アンチノミー」の具体例としては「矛盾(むじゅん)」が有名です。
「矛盾」は「いかなるものでも貫き通す鋭い矛」と「いかなるものでも貫き通せない堅い盾」を売っていた商人に対し、見物客が矛で盾を突いてみたらどうなるのかと尋ねると、商人は答えられなかったという故事成語になります。
「二律背反」の例文
・『人手を減らして、作業スピードを上げたいという主張は二律背反である』
・『安く済ませたいが、高品質なものがいいというのは二律背反だ』
「アンチノミー」の例文
・『贅沢は言わないからたくさんお金が欲しいという彼の主張はアンチノミーである』
・『私は常に嘘を言っているという発言はアンチノミーの有名な事例である』
まとめ
「二律背反」と「アンチノミー」はいずれも「併存し得ない2つの命題がどちらも成立し得る状況」を意味する言葉です。
したがって、2語は類義語の関係に当たると解釈できます。