「持続」と「継続」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「持続」と「継続」の違い状態

この記事では、「持続」「継続」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「持続」と「継続」の違い

今の状況、状態、行為などが続いているといった意味を持つ「持続」「継続」

一見、同じ意味のように思える「持続」「継続」ですが、時系列に大きな違いがあります。

まず、「持続」の場合、一定の状態、状況が一定以上の時間に渡り続いている状態を意味します。

この場合、一定の時間に渡り続いている状態や状況において、人が行うことではなく、自然的なものも含まれます。

これに対し、「継続」の場合は、今の時点より前から続いていること、続けさせていること、となります。

この場合、意図的で人の力によって続かせている場合の意味となります。

言い換えれば、「持続」は、保つ、保ち続ける、となり、「継続」は、続く、続かせる、といった意味と言えるのです。


「持続」と「継続」の使い方の違い

「持続」「継続」は、同じ文章で使用することも少なくありません。

例えば、「時速60㎞のスピードを持続する」または、「時速60㎞のスピードを継続する」といった文章があったとします。

一見、同じように思える文章ですが、「持続する」方は、「60㎞を保ち走る」といった意味となり、「継続する」方は、「60㎞で走り続ける」といった意味となり、例え、結果的に同じことでも、その際、読み手に与える意味合いが少し異なってくるといった違いがあります。

努力し続けるといった意味が強い「継続」

そのため、日々の努力を続けている場合は、「日々の努力を持続している」というよりも「日々の努力を継続している」といったほうが適した使い方と言えます。

「継続は力なり」という言葉がありますが、「持続は力なり」とは言いません。

これは、「継続」には、続くという意味があるためで、「持続」は、保つという意味となり、少しニュアンスが異なってくるためだと考えられます。


「持続」と「継続」の英語表記の違い

「持続」の英語表記は、 continuance; continuity; maintenance; continuationです。

「持続する」は、endure
「持続力」は、sustaining power―staying power―stay
「正義は永遠に持続する」は、Justice endures for ever. となります。

「継続」の英語表記は、continuationです。

「継続する」は、〈続く〉 continue; last/〈続ける〉 continue; go on with 《one’s work》/
〈更新する〉 renew
「継続期間」は、a (period of) duration
「継続して努力する」は、I continue to make an effort. となります。

「持続」の意味

「持続」の意味には、その状態が続くこと、保ち続けること、途中でやめることがなく続くこと、一定期間、同じ状態、状況が一定時間保たれること、などとなります。

「持ち続ける」とも読める「持続」

この場合の「持つ」は、保たれるといった意味となり、「日持ちする」「何日は持つ」などといった際に用いる「持つ」の意味となります。

そのため、「持続」の意味としては、一定期間、保ち続けるといった意味となるのです。

「持続」の使い方

「持続」の使い方としては、「持続的」「持続可能」「持続力」「持続飛行」「持続性」「持続時間」などがあいます。

「持続」を使った例文

・『残り少ない燃料を少しでも持続させる方法を模索する。』

・『今後の日本において、農業の持続的な発展は大きな課題ではないでしょうか。』

・『薬の効果が持続する時間を確認する。』

・『このまま、今の状態が持続することを心から願う。』

「持続」の類語

「持続」の類語には、継続的に続ける行為を意味する、「幕無」「一続き」「たて続け」「幕無し」「続行」「連続」「ぶっ通し」「ぶっ続け」「一続」など。

そのほか、食べ物などを安全に保つことができる意味の類語として、「保持」「確保」「メンテナンス」「キープ」などがあります。

「持続」の対義語

「持続」の対義語には、途中でやめるといった意味を持つ「中断」

同じく、途中でやめるといった意味を持つ「中絶」があります。

「継続」の意味

「継続」の意味には、以前から行っている行為、状態が、そのまま続くこと、続けること。

一定期間、その行為や状態、状況を続かせること、などとなります。

「継続」「継」は、あとを取り続ける、引き継ぐ、といった意味があります。

その言葉に「続」という漢字が付けられ、「以前から続く行為を続ける」といった意味となります。

「継続」は、「続く」といったニュアンスが強く、続けることで成果を出すことができることを意味する「継続は力なり」といった言葉にも用いられています。

「継続」の使い方

「継続」の使い方としては、「継続的」「継続力」「継続は力なり」「継続課金」「継続中」「継続犯」「継続可能」「継続使用」「継続費」「継続性」などがあります。

「継続」を使った例文

・『「継続は力なり」この言葉は子供のころからよく母に言い聞かされた言葉です。』

・『引き続き、同じ操作を継続してください。』

・『成果が表れるまで、コーチを信じ今の練習を継続することに決めました。』

・『発展途上国に継続的な支援を続けたいと思います。』

「継続」の類語

留まる、続ける、といった意味の「継続」の類語には、「保持」「持ち続ける」「留めおく」「留置く」「保つ」「保する」「維持」など。

特定の状態、条件などを保つといった意味としては、「続ける」「キープ」「ぶっ続ける」「持続」「し続ける」「打っ続ける」などがあります。

「継続」の対義語

「継続」の対義語には、途中でやめるといった意味を持つ「中絶」

同じく途中でやめるといった意味を持つ「中止」があります。

まとめ

以上のような違いがある「持続」「継続」

「続ける」のか、「保つ」のか、そのような違いを含め使い分けが必要な言葉となります。

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