「大敗」と「惨敗」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「大敗」と「惨敗」の違い状態

この記事では「大敗」「惨敗」の違いについて、例文も含めて詳細に説明します。

「大敗」と「惨敗」の違い

「大敗」「惨敗」の使い方の違い


「大敗」と「惨敗」の使い方の違い

「大敗」は大きな差がついて負けることを指す言葉で、「惨敗」はみじめな負け方をすることを意味する言葉です。

「大敗」「惨敗」はいずれも敗北した事を表現する言葉ですが、「大敗」は大きな差がついて負けたと言う事実を客観的に伝えるニュアンスの強い表現と言えるのに対し、「惨敗」はみじめな負け方をしたと言う心情的・感情的な想いが込められた表現と言えます。

この使い方の違いを、よく理解できるように、高校野球の夏の甲子園の地方予選を例にして考えたいと思います。

最初のシチュエーションとして、甲子園出場を何度もしていて、予選突破が最有力の名門校と、弱小の公立高校の試合結果が大方の予想通り、10対0で名門校が勝った場合を考えましょう。

この例では、敗れた弱小の公立高校は『予想通り大敗した』と使う事が多いでしょう。

『予想通り惨敗した』でも間違いではありませんが、勝ち目がほとんどないと事前に思っていた事から、みじめと言う想いが比較的小さいので、客観的な「大敗」を使う事が多いと言えるのです。

次のシチュエーションとして、予選突破が最有力の名門校が予選準決勝で、超高校級と評判の高いエースを擁するダークホースの高校と対戦し、ヒットがわずかに3本しか打てず、0対1で負けた場合です。

この場合には、どう表現されるでしょうか。

このケースでは、『あのエースピッチャーにやられて惨敗した』と表現するでしょう。

得点できなかった事もさることながら、完全に相手エースに抑え込まれた事が、この表現となるのです。

しかし点差は1点で、決して大差ではないので、このケースで『大敗した』と表現する事はないのです。

すなわち、「大敗」と言える場合には、「惨敗」を使ってもおかしくはありませんが、「惨敗」は必ずしも「大敗」と言えるほど点差がない負けの場合にも使われるのです。

これは試合前に勝てると、本人たちも周囲も思っていればいるほど、いかに僅差でも残念と言う想いが強いため「惨敗」と表現される事が多いのです。

この例の様に、「大敗」は大きな差がついて負けることを客観的に指す場合に使われる事が多く、「惨敗」はみじめな心情や感情を込めて、負けた事を表現すると場合に使われ、必ずしも大差での負け、すなわち「大敗」でない場合にも使われるのです。


「大敗」と「惨敗」の英語表記の違い

「大敗」「惨敗」を和英辞典で調べると、いずれも“a crushing defeat”の英語表記となっています。

英語に訳せば同じ言葉となってしまいます。

余談ですが、漢字は一文字で意味を持つ言語のために、日本語では類義語でもそのニュアンスの違いで使い分けられる事が多いと言えます。

その分だけ、不明瞭になりやすいとも言えるのでしょう。

「大敗」の意味

「大敗」について説明します。

「大敗」の使い方

「大敗」とは、ひどく負けること。

スポーツ等において、大差で敗れる事を意味する言葉です。

大負けと表現する事もあります。

スポーツ競技では、点数やタイムや順位で競う事が多いですが、点数が大差に着いたり、タイムがトップと大きな差があったり、順位が参加者中でも非常に悪い負け方の場合に使われるのが一般的です。

「大敗」を使った例文

・『高校野球の夏の甲子園の地方予選で、運悪く1回戦で優勝候補筆頭の強豪高校との対戦となり、コールド負けで大敗した』
・『サッカーの試合で、エース3人が怪我で欠場した事がたたり、いつも勝てているチームに大敗した』
・『日本は、太平洋戦争時にアメリカに大敗し、無条件降伏した』

「大敗」の類語

「大敗」の類語は「惨敗」です。

同義語ではなく、類語なので違いがあります。

その違いは先に記載した通りです。

「大敗」の対義語

「大敗」の対義語は「敗」の反対語が「勝」なので、「大勝」となります。

「惨敗」の意味

「惨敗」について説明します。

「惨敗」の使い方

「惨敗」とは、みじめな負け方をすることを意味する言葉です。

「みじめ」である負け方を指す言葉なので、負けたチームや本人や周囲の心情や感情によって、同じ負け方でも「惨敗」を使うか否かは違って来ます。

試合前の予想で自他ともに勝利が確実と思われていた場合には、どんなに僅差であっても「惨敗」を使う事はあります。

「惨敗」を使った例文

・『過去5回連続当選して来たベテランの衆議院議員が、選挙前の失言の波紋が大きく、今回の選挙では対立候補に惨敗を喫した』
・『優勝候補の我が高校野球部のチームが、ダークホースの高校のエースにヒット3本に抑えられ、0対1で惨敗した』
・『あの国は、事前に勝ち目がない事は分かっていたのに、無謀に隣国に戦闘を仕掛け、結局反撃されて惨敗した』

「惨敗」の類語

「惨敗」の類語は「大敗」で、その使われ方の違いや、ニュアンスの違いは、先に記載した通りです。

「惨敗」の対義語

「惨敗」の対義語は、「惨」の反対語としては「快」であり、「敗」に対しては「勝」なので、「快勝」となります。

まとめ

「大敗」は大きな差がついて負けることを指す言葉で、「惨敗」はみじめな負け方をすることを意味する言葉です。

「大敗」「惨敗」はいずれも敗北した事を表現する言葉で、類語と言えます。

しかし「大敗」は、大きな差がついて負けたと言う事実を客観的に伝えるニュアンスを持つ言葉ですが、「惨敗」はみじめな負け方をしたと言う心情的・感情的な想いが込められた表現と言えます。

従って、「大敗」した事を「惨敗」と表現する事はもちろんあります。

しかし、「惨敗」はみじめな心情や感情を込めて、負けた事を表現する場合に使われるため、必ずしも「大敗」すなわち大差での負けでなく、僅差での負けの場合にも使われる言葉と言えるのです。

なお、「大敗」「惨敗」は英語表記ではいずれも、“a crushing defeat”です。

従って、日本語での2つの言葉のニュアンスの違いを使い分ける表現をしたい場合には、英語では補足説明する事が必要と言えます。

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