この記事では、「八方美人」【はっぽうびじん】と「日和見主義」【ひよりみしゅぎ】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「八方美人」とは?
その場にいる人の考えにまんまと合わせて、うまく事なかれ主義になる人を「八方美人」【はっぽうびじん】といいます。
例えば、行動を共にしていた人が不利な立場に追い込まれればさっさとその場を去り、自分は責められないようにするわけです。
このように、いかに嫌われないように考えて、都合よく愛嬌を振りまく人を揶揄する言葉になります。
「日和見主義」とは?
事の成り行きに目を向けて、どの方向になびけば自分にとっていいことが起こるか考える人を「日和見主義」【ひよりみしゅぎ】といいます。
例えば、周囲の状況を気にするあまり、自分で判断をせず、決断さえもできない愚かな人を指す言葉です。
定まった考え方を元に行動するのではなく、その場面を見てから自分に有利だと感じる者につくといった場面で使われています。
「八方美人」と「日和見主義」の違い
「八方美人」と「日和見主義」の違いを、分かりやすく解説します。
誰にでも都合よく行動や考え方を同調させる人を「八方美人」といいます。
元々は欠点がない美人という意味で使われる言葉であり、自分が嫌われたくないと思うあまり、嫌いな人であってもうまく付き合える人を指すわけです。
もう一方の「日和見主義」は天気観察して空を見るといった行為からきている言葉であり、形勢を見て有利な方につくといった場面で使います。
「八方美人」の例文
・『八方美人の姉は世の中を渡っていけると心配はしていない』
・『おとなしそうな顔して、実は八方美人の妹に嫌悪感を抱く』
「日和見主義」の例文
・『日和見主義の人は自分を守る行動ばかりする』
・『災いに巻き込まれたくはないので、日和見主義を貫く』
まとめ
どちらも似たような意味を持つ言葉ですが、使い方に違いがありますので、自分なりにうまく使い分けてみるといいでしょう。