未来について話す時の表現として「ゆくゆく」と「遠からず」があります。
この2つは具体的にどう違うのでしょうか。
この記事では、「ゆくゆく」と「遠からず」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ゆくゆく」とは?
「ゆくゆく」とは、「現在の状態が続いた先の未来」を意味する言葉です。
現在の時点から予想される先の未来を表す時に使います。
現状から予想される確定性が高い未来に対して使う表現であり、まっすぐ進んだ末にある将来を指す意味で使われます。
順調に歩んだ時の未来を表す言葉なので予想外の事態や急な変更など不確定の未来に対しては使いません。
「遠からず」とは?
「遠からず」とは、「遠くはない近くの未来」を表す言葉です。
比較的近い未来を指します。
間近ではないもののさほど離れていない時間を意味し、具体的な基準はありませんが基本的には多くの人が想像しているよりも早く訪れる物事に対して用いられます。
離れた時間に対して用いるほか意味が似ていたり予想が大きく外れていなかったりなどの意味でも使われる表現です。
「ゆくゆく」と「遠からず」の違い
「ゆくゆく」と「遠からず」の違いを、分かりやすく解説します。
「ゆくゆく」と「遠からず」の違いは「時間的な近さ」です。
どちらも現在を基準にした時の未来の時間を表す時に使う表現です。
「ゆくゆく」は現在から成長や進歩を経た上に行き着くある程度離れた未来の時間を表すのに対し「遠からず」は現在からさほど離れていない未来の時間を表す時に使う、という違いがあります。
「ゆくゆく」は短くても数年、長ければ数十年前先の未来を指しますが「遠からず」は現在の記憶が薄れない未来なので数日から長くても数年程度の未来です。
「ゆくゆく」の例文
・『ゆくゆくは医者になりたいと思っている』
・『ゆくゆくはチームのエースになると期待されている』
「遠からず」の例文
・『水素自動車は遠からず実用化されるだろう』
・『嬉しい知らせが遠からず届くに違いない』
まとめ
「ゆくゆく」と「遠からず」では表している時間の近さが異なります。
日常的に使われている言葉なので正しく理解しておきましょう。