この記事では、「発酵」と「熟成」の違いを分かりやすく説明していきます。
「発酵」とは?
発酵は、はっこうと読むのが正解な言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、かもすや放つといった意味を持っている発の漢字に、酒をかもすとか、酒のもと等の意味を有する酵の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ発酵は、微生物の働きにより有機物が分解され、特定の物質を生成する現象を表すのです。
「発酵」の言葉の使い方
発酵は、微生物の働きを利用して新たな食べ物が生み出される現象に対して使われる言葉となっています。
具体的には、納豆やチーズ、醤油や味噌といったものが、発酵食品と呼ばれているのです。
「熟成」とは?
熟成は、じゅくせいと読むべき言葉となっています。
文字で記載されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、うれるとか十分に等の意味の熟の文字に、なるや仕上がるといった意味がある成の文字を加える事によって誕生した言葉です。
以上の事から熟成は、成熟し十分な頃合いに達する事や、肉や魚が酵素により分解されて風味や旨味が出る事を示します。
「熟成」の言葉の使い方
熟成は、特に魚や肉の旨味や風味が出る現象に対して用いられる言葉です。
肉が持つ酵素を使ってより旨味を引き出された肉を、熟成肉という風にこの言葉を使用して表現したりしています。
「発酵」と「熟成」の違い
発酵と熟成の漢字表記を見比べれば、全然違う漢字が使用されている言葉同士であると気付けるものです。
所がどちらも、敢えて時間を置く事で食べ物の旨味や風味を引き出す方法、といった同じ様な意味を所有している点がややこしかったりします。
とはいえ発酵は、微生物がタンパク質等を分解する事で新たな食品を生み出す現象を表すのです。
一方の熟成は、食物が持つ酵素がタンパク質等を分解する事で風味や旨味が強まる事を示します。
まとめ
2つの言葉には共通する漢字はないものの、共に食物のタンパク質や糖質等を分解して美味しさを引き出す、といった方法を指し示す言葉です。
ただしその方法が違っており、発酵は微生物がそういった分解する作業を行う事で新たな食品に変化させます。
対する熟成は、食物が持つ酵素がその様な作業を行う事で、風味や旨味を引き出す際に用いられる言葉です。