映画やゲームでもよく見かける『勇気』や『勇ましさ』という意味を持つのがこの2つの単語です。
外国では兵士や戦士に対しても頻繁に使われるのが“Brave”と“Courage”です。
どちらも有名な名詞ですが、厳密な違いが存在している事は我々、非ネイティブは分からない場合が多いのではないでしょうか。
この記事では、“Brave”と“Courage”の違いを分かりやすく説明していきます。
「Brave」とは?
この単語は『(行動そのものが)勇敢』という意味を指す名詞です。
イメージとしては何事も恐れる事のない向かうところ敵なしの戦士、勇者に対して厳密には使われます。
もともと持っている勇気を使った行動という所にポイントを置いた単語です。
言語学的に少し調べるととても興味深いことが分かります。
実はイタリア語、スペイン語、フランス語などのBraveやBravoは『野蛮さ』や『凶暴さ』というのがもともとの意味になっています。
文字通り、恐怖も何も感じない凶暴な戦士が戦うイメージの『勇ましさ』がこの“Brave”です。
「Courage」とは?
一方、こちらは少し『Brave』とは違います。
厳密な意味は『恐怖や不安などを感じているのだが、精神的な強さを振り絞り見せる勇気』という“Brave”より人間らしさのある名詞です。
これも言葉の成り立ちを調べると納得する事が出来ます。
“Cour”はラテン語で心臓を意味し、心を指します。
次に“Age”は場所を指します。
この二つが一緒になり、『心がある場所』という意味になります。
つまり、心と言う精神的な要素を強く取り入れている単語である事がよくわかるのです。
「Brave」と「Courage」の違い
この2つの違いは『勇ましさ』を『もともと備わる肉体的に』か『実は不安や恐怖があるのだがそれでも精神力で立ち上がる』に大別出来ます。
少し昔ですが、メグ・ライアンとデンゼル・ワシントン、マット・デイモンが共演した湾岸戦争を題材にした『戦火の勇気』という映画がありました。
この映画の原題は“Courage under fire”です。
それぞれのキャラクターが戦争やトラウマなど不安や恐怖と戦っており、それでも精神力を振り絞って困難に立ち向かうという内容なのですが、まさしく“Brave”ではなく“Courage”だと感じる事の出来る映画です。
まとめ
如何でしたでしょうか。
『もともとある肉体的勇敢さ』か『振り絞る精神的勇敢さ』かではっきりと分けることができます。
実はネイティブでも使い方を間違える可能性の多い単語の一つです。
我々の様な非ネイティブが上手く使い分けると、英語上級者という印象を与える事のできる単語ですので、是非違いに気を付けながら会話や文章で使ってみてください。
この他にも英語には『勇気』を表す言葉がとても多いので“Brave”や“Courage”と併せて覚えてみると表現の幅がぐっと広がります。