「帳場」と「フロント」は宿泊施設に関連する言葉です。
2つの言葉はそれぞれ何を意味しどのように使い分けられているのでしょうか。
今回は、「帳場」と「フロント」の違いを解説します。
「帳場」とは?
「帳場」とは、「宿泊施設において従業員が帳簿付けや事務作業などをする場所」を指す言葉です。
「帳場」の使い方
宿泊施設は利用者が歩いたり使ったりする場所のほかに施設で働く従業員のみが利用する場所があります。
従業員が仕事で使うための専用のスペースが「帳場」です。
一般的に事務室と呼ばれる事務作業の部屋に当たるスペースでお金の計算をしたり予約者の管理をしたりなど宿泊施設の事務作業全般に使うためのスペースです。
本来は宿泊施設だけでなく商店全般で使われていた言葉ですが、現在は一般企業で使われることはほとんどなく宿泊施設や伝統的な商店などでのみ使われています。
「フロント」とは?
「フロント」とは、「宿泊施設で宿泊者への対応や利用手続きなどをする受付」を指す言葉です。
「フロント」の使い方
宿泊施設へは利用客を玄関付近で出迎えチェックインを済ませます。
チェックインやチェックアウトなど宿泊に関連する諸手続のための場所が「フロント」です。
宿泊施設の中でも最前面に位置することから「フロント」と呼ばれ建物内に立ち入った利用者を最初に出迎える場所にあたります。
「帳場」と「フロント」の違い
宿泊施設の従業員が仕事する事務室が「帳場」、宿泊施設の従業員が利用客を出迎え手続きなどする場所が「フロント」という違いで区別されます。
「帳場」は従業員専用のスペースなので客が立ち入らないのに対し、「フロント」は客と従業員が向き合って手続きするためのスペースです。
旅館業法では「フロント」のことを「玄関帳場」と呼んでいます。
「帳場」の例文
・『帳場で帳簿をつける』
・『帳場まで人を呼びに行く』
「フロント」の例文
・『フロントでチェックインする』
・『フロントはだいぶ混雑している』
まとめ
「帳場」と「フロント」は異なる役割を与えられたスペースです。
それぞれ何のための場所なのか知っておきましょう。