社会を構成する階級を表す言葉として「中流階級」と「中産階級」があります。
この2つはどのような違いで区別されるのでしょうか。
今回は、「中流階級」と「中産階級」の違いを解説します。
「中流階級」とは?
「中流階級」とは、「社会を構成する階級のうち中ほどに位置する階級」を指す言葉です。
「中流階級」の使い方
人が形成する社会は身分や職業、経済力や政治思想など様々な価値観や考えを共有するもの同士で構成される集団の交代として成立しています。
社会全体を身分や経済力などで階級に区分けした時に上流階級と労働者階級の間に位置する多くの人々を「中流階級」といいます。
それなりに豊かでそこそこ教養がある人の集団がいわゆる「中流階級」です。
一般的には経済力を基準に区別されることが多く金持ちではないものの貧乏ではない程度の経済力のある人たちを「中流階級」と呼んでいます。
「中産階級」とは?
「中産階級」とは、「資本主義社会において資本家と労働者の間に位置する階級」を指す言葉です。
「中産階級」の使い方
労働者を雇い働かせることで富を得る資本家階級と資本家に雇われて労働に従事し富を得る労働者階級のどちらにも属さない間の階級を指します。
一般的には小規模な自営業者や医師や弁護士など裕福な専門職を指すほか、ホワイトカラーに分類されるビジネスマンも含まれます。
所得分布における中間の階層を表す意味もあり、平均的な所得水準付近の所得を得ている人々が「中産階級」です。
「中流階級」と「中産階級」の違い
「中流階級」と「中産階級」の違いは「生活の様子」です。
一般的に「中流階級」という表現は所得よりも支出、つまり何にどのくらいお金を使いどんな暮らしぶりなのかで決まります。
「中産階級」は実際の生活の様子ではなくどんな職業でいくら稼いでいるのか、所得や収入面を基準にしている表現です。
「中流階級」の例文
・『1億総中流階級の時代は終わった』
・『中流階級の復活が経済再生の鍵である』
「中産階級」の例文
・『先進国ほど中産階級の割合が高い』
・『中産階級が増えると労働者階級が減少する』
まとめ
「中流階級」と「中産階級」は同じような意味で使われる言葉ですが注目しているポイントが違います。
それぞれの意味を正しく理解し使い分けてください。