「尽力する」と「注力」は似たような意味で使われますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「尽力する」と「注力」の違いを分かりやすく説明していきます。
「尽力する」とは?
「尽力する」とは、「最大限の力を出して物事に当たること」を意味する言葉です。
持てる全ての力を振り絞って物事を達成するために頑張って取り組むことを指します。
全てを出し尽くして空っぽになるほど力を足す様に対して用いられる表現であり、出し惜しみすることなく全部の力を発揮する場合に用いる表現です。
一般的には本当に力を出したかどうかで判断するのではなく、全ての力を出すほど頑張ったあるいはそれくらいの覚悟であることを表すビジネス用語として使われます。
「注力」とは?
「注力」とは、「特定の物事に力を集中すること」を意味する言葉です。
他の物事に力を割かず1つの物事だけに集中して力をつぎ込むさまを表します。
目的を達成するため戦略として1つの物事に力を集中する場合に用いられる表現です。
言葉としての歴史は比較的新しく、辞書に載るようになったのは2000年代に入ってからです。
それまでも言葉としては使われてきましたが正式な表現としては認められておらず経済産業関係の話題で登場する造語として扱われてきました。
現在では分野を問わず幅広く使われています。
「尽力する」と「注力」の違い
「尽力する」と「注力」の違いを、分かりやすく解説します。
「尽力する」と「注力」はどちらも特定の物事に力を集中するさまを表す言葉です。
「尽力する」が頑張り具合や力の出し具合を表すのに対し「注力」はリソースの配分を表す、という違いで使い分けられます。
本人の努力や奮闘ぶりを強調する言い方が「尽力する」で、合理的な考えに基づき1つに配分を集中するさまを指す冷静な言い方が「注力」です。
「尽力する」の例文
・『大会を成功させるために尽力する』
・『骨身を惜しまず尽力するつもりだ』
「注力」の例文
・『新プロジェクトに注力する』
・『目の前の作業に注力する』
まとめ
「尽力する」と「注力」は言葉の意味は似ているもののニュアンスが大きく異なります。
言葉の微妙な意味合いに合わせて使い分けてください。
