「遺品整理」と「生前整理」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「遺品整理」と「生前整理」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「遺品整理」「生前整理」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

遺品整理と生前整理の違い

どちらも「整理」することという点では意味は同じです。

違いは、整理するものです。

「遺品整理」が整理するものは遺品です。

遺品は故人が残していった物を意味します。

遺品には、落とし物という意味もありますが「遺品整理」が差す遺品はこの意味ではありません。

故人が残したもののことは、形見ともいいます。

「生前整理」は生きているうちに行うもので、整理するものは遺品ではありません。

そのため、整理するものは所有物となります。

生きている人が自分のものとして持っているものを整理することになります。


遺品整理と生前整理の使い方の違い

「遺品整理」は、主に誰かが亡くなったときに使われる言葉です。

遺品は故人の所有物のことであり、亡くなった人がでたときでなければ、遺品はでてきません。

しかし、故人が出ていない状態でも、これから誰かが亡くなることを考えたときにも「遺品整理」という言葉が使われることがあります。

「生前整理」は、主に死を考えたときに使われる言葉です。

高齢になっていつ亡くなってもおかしくない状態であったり、まだまだ長生きできそうだけれど死に備えておきたいと思ったときなどに、「生前整理」という言葉が使われます。


遺品整理と生前整理の英語表記の違い

「遺品整理」は英語では“Organize relics”と表記します。

“Organize”には「整理する」“relics”には「遺物」という意味があります。

「生前整理」は日本の考え方なので、日本でいう「生前整理」にピッタリとあてはまる英語は難しいです。

“Death Cleaning”“Organizing life”などがあてはまります。

遺品整理の意味

「遺品整理」とは、故人のものを整理することです。

整理とは、不要なものを処分することを意味します。

人が亡くなったとき、亡くなった人が所有していたものが残ります。

それらを処分することが「遺品整理」です。

遺品には、形見という意味があります。

形見は故人を思い出すためのもので、そういったものは大切に取っておくことが一般的です。

そのため、故人を思い出せるようなもので、手元に残しておきたいようなものは、処分の対象にはなりません。

整理する人は、多くの場合遺族です。

故人とはすでに亡くなっているひとのことなので、故人自身が整理することはできません。

故人とは全く関係ない人が、わざわざ大変な思いをして整理することもないでしょう。

そのため、「遺品整理」をするのは遺族になります。

また、遺品整理業者というものもあり、遺族に変わって不用品の処分をしてくれています。

遺品整理の使い方

人が亡くなって、その人が持っていたものを処分しなければならなくなったときに、主に使われる言葉です。

遺品整理を使った例文

・『思い出してしまうことが多く、遺品整理がつらい』

・『ものが多いと遺品整理に苦労する』

・『遺品整理を業者に依頼する』

・『いつか遺品整理をしようと思っても、なかなか手をつけられない』

・『遺品整理をしていたら、思わぬものを発見した』

遺品整理の類語

「遺品」に関連する語は「遺物」なので、類語は遺物の処分になります。

遺品整理の対義語

対義語は「生前整理」です。

生前整理の意味

「生前整理」とは、生きているうちに所有物や身辺を整理することです。

「生前」とは、死ぬ前のことで、「整理」は、乱れたものを整えること、不要なものを処分することです。

そのため、「生前整理」は、死ぬ前に乱れている状態を整えておくことや、不要なものを処分することという意味になります。

所有物とは、お金、土地、衣類、食器などさまざまなもののことを指しています。

特にお金が絡むものは遺産争いが心配され、そういったことを心配して「生前整理」する人は少なくないようです。

また、「生前整理」は自分自身が亡くなったときのことを考えて、自分自身で行うことが多くあります。

生前整理の使い方

死後のことを考えたときに使われる機会が多い言葉です。

生前整理を使った例文

・『死後のことを考えて生前整理をはじめる』

・『生前整理をしておけば、子どもが少しは楽になるだろう』

・『生前整理をしたくても、何から手をつけたらいいのかわからない』

・『生前整理をしたら、身の周りがすっきりした』

・『そろそろ生前整理を始めようかしら』

生前整理の類語

「生前整理」にピッタリとあてはまる類語はありませんが、「生前整理」は終活の一つなので、似ている言葉は終活になります。

生前整理の対義語

対義語は「遺品整理」です。

まとめ

死を考えたとき、誰かの死があったときなどに使われる言葉で、どちらにも死がかかわっています。

そして、整理するという点も同じです。

しかし、いつ何を整理するのかという点で違う意味を持っています。