神話や昔話に登場する女性として「天女」と「女神」がいます。
どちらも地上に住む人間とは異なる存在ですが、2人の女性はどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「天女」と「女神」の違いを解説します。
「天女」とは?
「天女」とは、「天界に住む女性」を指す言葉です。
「天女」の使い方
日本や中国に伝わる伝説によると空の上には我々が住む地上界とは別の天界が存在するとされています。
天界は天帝と呼ばれる帝を頂点に多くの神様や仙人などが暮らす世界ですが、天界には神様や仙人以外にもその弟子や従者など多くの住人が暮らしています。
天界に暮らす女官などの女性が「天女」です。
天界の住人である「天女」は非常に美しく超常的な力を持つ者もいますが見た目以外は普通の人間と変わらない女性もいます。
「女神」とは?
「女神」とは、「女の姿をした神」を指す言葉です。
「女神」の使い方
超常的な存在である神は様々な姿で描かれます。
猛々しい男の姿をした神や動物の姿をした神など多神教の世界ではさまざまな神々が存在します。
数多くいる神のうち見た目が女の姿をしている神が「女神」です。
世界各国の神話や物語の中に登場する「女神」は多種多様で、美しく理知的なこともあれば嫉妬深い姿で描かれることもあります。
「天女」と「女神」の違い
天に住む女性が「天女」、女の姿をした神が「女神」という違いで区別されます。
天界にも地上のように身分や立場の違いが存在し天界の中でも平民に近い普通の女性が「天女」、神として超常的な力と立場を有しているのが「女神」です。
「天女」の例文
・『空から天女が降りてきたという伝説がある』
・『天女のように美しい女性』
「女神」の例文
・『豊穣の女神に祈りを捧げる』
・『泉に斧を落としたら女神が現れた』
まとめ
「天女」と「女神」はどちらも人間ではない超常的な女性ですが全く別の存在です。
それぞれの言葉が何を意味しているのかを正しく理解して使い分けましょう。