たとえば、ある窃盗事件で捕まった犯人の、警察での事情聴取の際に必ず実施されるのが「余罪取り調べ」でしょう。
通常、窃盗犯は多くの同様な事件を起こしていることが多いからです。
それでは、この「余罪取調べ」とはどういう意味でしょうか。
また、「別件逮捕」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「余罪取調べ」と「別件逮捕」の違いを分かりやすく説明していきます。
「余罪取調べ」とは?
「余罪取調べ」とは、ある事件で逮捕や聴取されている容疑者に対して、その事件とは別に犯した可能性のある事件に関しての取り調べをすることです。
この時の「余罪」とは、文字通り、「余っている罪」のことで、今捜査している事件からはみ出た事件のことを言います。
これによって、まだ明らかになっていない事件や、別の地区で操作中の事件とのつながりが明確になります。
「別件逮捕」とは?
「別件逮捕」とは、ある事件の容疑者である対象者の逮捕が難しい場合に、それ以外の事件に関する証拠を集めて、逮捕したうえで、元々の事件に関する聴取を行うことを言います。
通常は、メインの事件よりも軽微な犯罪であることが多く、モラル的には疑問が残る方法ではあります。
「余罪取調べ」と「別件逮捕」の違い
「余罪取調べ」と「別件逮捕」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、犯罪に関して、警察がその時点で主に扱っている事件とは違う事件のことに関するものを示している言葉であることは同じです。
しかし、そもそも、どちらの事件で逮捕、あるいは聴取されているかが違います。
すなわち、「余罪取り調べ」の場合は、今扱っている事件そのもので、逮捕、聴取されているのに対して、「別件逮捕」は、メインの事件ではない事件の方で逮捕、聴取されているという違いです。
まとめ
この記事では、「余罪取調べ」と「別件逮捕」の違いを、解説してきました。
この2つに関しては、テレビや小説などの刑事物の話においては、頻繁に取り上げられる話題です。
それは、話を大きく、重くするためには、これらの状況が好都合だからですが、逆に、これらの余計な話を導入することによって、シナリオが収拾がつかなくなることもあるため、注意が必要だと言えます。