この記事では、「先祖返り」と「隔世遺伝」の違いを分かりやすく説明していきます。
「先祖返り」とは?
「先祖返り」は「せんぞがえり」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「先祖が持っていた性質が、突然何代も後の子孫に現れること」という意味で、体毛が濃かったり、尾があるなど、原始の人類に近い特徴を持って生まれることです。
2つ目は上記から転じて「比喩的に、一度なくなったものが昔の状態のまま生じること」という意味で、思想や技術などに使われます。
「先祖返り」の言葉の使い方
「先祖返り」は「先祖」+「返り」で成り立っています。
「先祖」は「家系の初代」「その家系に属した過去の人々」という意味、「返り」は動詞「返る」の連用形が名詞化した語で「一度変化したものが、前やもとの状態になる」という意味、「先祖返り」で「一度変化したものが、その系列で過去の状態になること」になります。
「隔世遺伝」とは?
「隔世遺伝」は「かくせいいでん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「先祖が持っていた性質が、突然何代も後の子孫に現れること」で、上記で紹介した「先祖返り」と同じです。
2つ目は「祖父や祖母と孫など、世代を飛ばして特徴が遺伝すること」という意味です。
「隔世遺伝」の言葉の使い方
「隔世遺伝」は「隔世」と「遺伝」が組み合わさった語です。
「時代・世代がへだたっていること」という意味、「遺伝」は「生物学用語で、遺伝子によりある形質が後代に伝わること」という意味、「隔世遺伝」で「遺伝子が世代を隔てて後の代に伝わること」になります。
「先祖返り」と「隔世遺伝」の違い
「先祖返り」は「一度変化したものが、その系列で過去の状態になること」です。
「隔世遺伝」は「遺伝子が世代を隔てて後の代に伝わること」です。
「先祖返り」の例文
「先祖返り」の例文は以下の通りです。
・『子供が毛深いのは先祖返りとされる』
・『先祖返りで一人だけ額が狭い親族がいる』
・『その考え方は江戸時代の先祖返りだ』
「隔世遺伝」の例文
「隔世遺伝」の例文は以下の通りです。
・『孫のO御は祖母の隔世遺伝だ』
・『隔世遺伝で優秀な子供が生まれる』
・『髪の毛が茶色いのはハーフの祖父の隔世遺伝だ』
まとめ
今回は「先祖返り」と「隔世遺伝」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。
